研究課題/領域番号 |
20H03403
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
細谷 健一 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (70301033)
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研究分担者 |
田渕 圭章 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (20322109)
久保 義行 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (20377427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 血液網膜関門 / MCT / モノカルボン酸トランスポーター / カチオン性薬物 / 内側血液網膜関門 / 網膜毛細血管内皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜疾患の発症・進行に関与する物質の多くは有機カチオン性物質である。そのため、動態学的アプローチにて網膜疾患治療法を提案する上では、循環血液と網膜とを隔てる血液網膜関門 (BRB) を介した有機カチオン性物質輸送を理解する必要がある。我々は、その分子実体となり得る分子として、MCT9・14を見出した。本課題の目的は、MCT9・14のBRBカチオン性化合物輸送機構としての役割を決定付けることである。
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研究成果の概要 |
本研究では循環血液と網膜とを隔てる血液網膜関門(BRB)に発現するにも関わらず、薬物等の輸送への関与が不明確であるモノカルボン酸トランスポーター(MCT)であるMCT9とMCT14などの重要性実証を目的とした研究を遂行した。MCT9やMCT14を含めた各種MCTファミリーのアフリカツメガエル卵母細胞(oocytes)発現系を構築し、カチオン薬物・化合物を含めたいくつかの新規輸送基質を同定した。遺伝子ノックダウン解析を通じ、MCT14がBRBの機能恒常性に役割を果たす可能性が示され、それに加えて生体内エネルギー貯蔵物質の動態に役割を果たすMCT分子種が見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血液網膜関門(BRB)を介した薬物の輸送について一部寄与分子が明らかにされていない等、生体における化合物・薬物の動態について分子レベルでの解明は不十分なままである。薬物・化合物を認識し、輸送する分子構造の特徴は見出されてきており、「立体構造的にトランスポーターと推定されるものの、生体における役割が決定付けられていない」オーファン分子の発現・機能についての研究が、この解明に繋がると期待される。本研究では、このオーファン分子に属するMCTの生体における役割の端緒が明らかになり、それを基にした医療・創薬が進むと期待される。この点から、学術的・社会的意義は高い成果であると期待される。
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