研究課題/領域番号 |
20H03538
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
芝 清隆 公益財団法人がん研究会, がん研究所, 特任研究員 (40196415)
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研究分担者 |
大木 暁 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器化学療法科, 医長 (50348546)
杉山 裕子 公益財団法人がん研究会, 有明病院 細胞診断部, 部長 (80322634)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / 液性診断 / エクソソーム / large EVs / 遠心分離 / Extracellular vesicles / EV / 診断 / 唾液 / ミクロソーム / エキソソーム / がん |
研究開始時の研究の概要 |
細胞が放出する細胞外小胞は、細胞・組織間コミュニケーションの主役的立場にあり、特にがんの発生・進展・悪性化に重要な役割を果たす。細胞外小胞は極めて多様性に富んだ集団で、どのサブクラスが、がん化のどの側面に、どのように関連しているのかについては未解明のままである。本応募研究では、がん患者体液が含む細胞外小胞を、広いダイナミックレンジで俯瞰することで、がんの診断情報を最大化するために最適な細胞外小胞のクラスを決定し、同時にこれらサブクラスが、どのようにがん化の進展に寄与するかを明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
細胞外小胞(EV)は、がん細胞・正常細胞などのあらゆる細胞から放出される脂質二重膜で被われた小胞の集団である。本研究では、特にがん細胞から盛んに放出されているとの報告のある、「大きな」クラスのEVに焦点をあて、これまでその方法が確立されていなかった、大きなEVをサブクラスに分ける新方法を開発した。低速・短時間でのEVの密度勾配遠心による分離に続いて、非階層的データクラスタリング分析法で移動パターンから大きなEVを3つのグループに分類した。各グループはそれぞれ特徴的な生物機能関連タンパク質を含み、EVを診断・治療に用いる際のガイドとなる重要な知見を提供する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞外小胞(EV)は、あらゆる細胞から放出される小胞の集団である。その大きさなどの物理化学的性質、内包する生体高分子の違い、そして想定される生成経路の違いがEVの多様性を生み出している。現在、診断や治療を目的としたEVの利用開発研究が盛んに進められているが、その前提として、多様なEV集団がどのようなサブクラスに分類できるのかを明らかにしておく必要がる。本研究では、特にがん細胞から盛んに放出されているとの報告のある、「大きな」クラスのEVに焦点をあて、これをさらにサブクラスに分ける方法の開発に成功し、大きなEVを診断・治療に利用する際のガイドとなる重要な知見を得ることに成功した。
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