研究課題/領域番号 |
20H03602
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 康治 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (40775318)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 前頭側頭葉変性症 / RNA代謝 / 近接ビオチン化法 / C9orf72 / 近位ビオチン化法 / RNA結合タンパク質 / 前頭側頭型認知症 / リピートRNA / RNA / FTLD / ALS / DPR / RNA分解 / RAN翻訳 / リピート病 / 精神疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
C9orf72のイントロンに存在するGGGGCCリピートの異常延長は前頭側頭型認知症および類縁疾患である運動ニューロン病を引き起こす。我々は、これまでにリピートの翻訳産物であるジペプチドリピートタンパクやリピートRNAに結合するタンパクが疾患病態に関与することを明らかにしてきた。本研究ではこのDPRタンパクの源であるリピートRNAの蓄積機序の詳しい仕組みを明らかにし、FTDの分子病態を解明するとともに、新規治療標的の同定へと繋げる。
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研究成果の概要 |
C9orf72リピート伸長変異は家族性前頭側頭葉変性症(前頭側頭型認知症)および筋萎縮性側索硬化症の主要な原因遺伝子変異である。我々はこれまで病原性GGGGCCリピートRNA結合タンパク質であるhnRNPA3がリピートRNAの代謝を促進することを見出してきたが、そのメカニズムは不明であった。本研究では近位ビオチン化法と質量分析を組み合わせることによりhnRNPA3の近隣に位置する物質を網羅的に同定し、GGGGCCリピートRNA代謝に関与する有望な新規因子を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
C9orf72変異型の前頭側頭葉変性症・筋萎縮性側索硬化症では、細胞内に病原性GGGGCCリピートRNAが蓄積されている。GGGGCCリピートRNAの分解を促進することができれば、新たな治療法の開発につながる。本研究はいまだ不明な点が多い、GGGGCCリピートRNAの代謝経路の一端を明らかにしたものである。本研究の成果を応用し、RNA分解の観点からC9orf72変異型の前頭側頭葉変性症・筋萎縮性側索硬化症の新たな治療法の開発につなげていきたい。
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