研究課題/領域番号 |
20H03615
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
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研究分担者 |
田代 学 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00333477)
三宅 正泰 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (40282016)
鈴木 良一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 首席研究員 (80357300)
高浪 健太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (90447160)
四月朔日 聖一 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (30210967)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 核医学 / 内部被ばく / 内部被曝 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、革新的な内部被ばく推定法を提案し、核医学の新たな個別化医療を実現することを目的とする。小型線量計 を複数、患者体表面に貼付し、線量計の測定値から逆問題を解くことにより、体内の複数臓器の放射能を同時に推定、これにより、個人の臓器線量、実効線量を求めるものである。個人個人の体格の違い、臓器の位置の違いを考慮して、個別に数学ファントムを構築し、また、線量計で測定された時系列データから各臓器内の放射能の今後の変化を予想する方法を提案する。さらに、さまざまな核医学核種に対応し、リアルタイムにデータを収集できる新しい小型線量計を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では、多数の小型線量計を用いた、核医学検査における革新的な内部被ばく推定法を提案し、核医学の新たな個別化医療を実現することを目的とする。 昨年度に引き続き、新規小型線量計の開発を継続して行った。これまでの通信方式は光通信を用いていたが、ブルーツース方式を採用することにより、遠隔における読み取り精度を向上させることに成功した。また制御ソフトウェアの改良を行い、必要な情報を簡便に取得できるようにした。 複数臓器内の時間薬剤分布を推定するための手法を開発し、それをマウス、ラットのPET実験により、検証を行った。本方法では、各臓器に多数のコンパートメントモデルを想定し、臓器内放射能曲線を各臓器のコンパートメントモデルから推定する方法である。本方法を適用した結果、臓器分布予測結果は、実際の実験結果と良い一致を示した。 臨床データの解析を進め、複数のPET用薬剤において臓器内放射能時間曲線が求められることが示された。 本開発成果は、韓国Korean Institute of Radiological and Medical Science (KIRAMS)で発表を行ったところ、韓国の研究者から共同研究の申出を受けて、今後共同研究を実施することとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床研究はCOVID-19の影響で、実施件数が少なくなったが、その代わりに、動物実験データや過去に取得した臨床データを解析することにより、方法の検証を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度で、論文、学会発表等で本研究で開発した方法の公表を行う。新たに開発した線量計の最終評価を実施し、その性能を評価する。 よりヒトの臓器に近い計算モデルを構築し、また、体内分布の時間変化を評価するソフトウェアを開発し、本研究で開発したソフトウェアの評価を行う。本研究で開発したソフトウェアはオープンソースとして公開し、多数の研究者が利用できるようにする。
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