研究課題/領域番号 |
20H03619
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
上原 知也 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (10323403)
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研究分担者 |
高橋 和弘 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20370257)
田中 浩士 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (40334544)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 核医学診断 / 核医学治療 / プレターゲティング / 核医学診断薬剤 / 核医学治療薬剤 / 核医学イメージング / radiotheranostics / 腎臓 |
研究開始時の研究の概要 |
放射性核種(RI)標識低分子ペプチドを用いた核医学診断・治療(radiotheranostics)は、速やかな血液クリアランスと均一な組織集積性から高い診断能と治療効果を発揮するが、放射活性の非特異的な腎集積が観察され、腎臓周辺の診断精度の低下や治療時の腎毒性が問題となり、その解消が望まれている。本研究では、腎臓への非特異的集積を低減させる低分子ペプチドを母体としたradiotheranostic薬剤の開発を目的として、診断・治療で異なるRIを用いた場合においても、同様の分子設計により同様に腎臓の放射活性を低減可能な新規薬剤設計の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
放射性核種標識低分子化合物を生体に投与すると、腎臓への非特異的集積が観察される。本検討では、初めに腫瘍へ集積する化合物を投与し、次いでその化合物に結合する放射性核種標識薬剤を投与するというプレターゲティング法を用いて、腎臓に集積する放射能を低減する薬剤設計を新規提案し、その有用性を評価した。その結果、本方法により、腎臓の放射能は低減したが、腫瘍の放射能の低減も観察された。これは、血液中に初めに投与した化合物が残存しているためと考えられた。以上の結果は、初めの化合物が腫瘍へ集積後速やかに血液から取り除くことができれば、本方法により腫瘍への高い集積と腎臓への集積低減を可能とすることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射性核種標識低分子化合物を生体に投与すると、腎臓への非特異的集積が観察され、診断時における腎臓付近の診断能の低下や、治療時における腎毒性が危惧されている。この問題に対し、リジンなどの同時投与による競合的阻害、薬剤内に代謝性スペーサを導入した薬剤設計により、腎臓への集積の低減が行われている。本研究では、それらに加え、新たにプレターゲティング法により腎臓への非特異的集積を低減できる可能性を新たに示した。これらの結果は、今後の薬剤開発の参考になると考えられる。
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