研究課題/領域番号 |
20H03620
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
松本 英樹 福井大学, 学術研究院医学系部門, シニアフェロー (40142377)
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研究分担者 |
前田 宗利 公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 主任研究員 (20537055)
平山 亮一 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 重粒子線治療研究部, 主任研究員(定常) (90435701)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 組織再生能維持機構 / 骨髄幹細胞 / 粒子放射線 / 細胞競合 / 回復動態 / 放射線感受性 / 粒子線障害 / 組織再生能 / 粒子線 / 組織修復 / 一酸化窒素 |
研究開始時の研究の概要 |
粒子線がん治療における正常組織の粒子線被ばくの安全性を示す生物学的根拠は得られていない。研究代表者らは粒子線に対する細胞応答において一酸化窒素(NO)が重要な役割を果たしていることを明らかにしてきている。 本研究は粒子線がん治療における正常組織での粒子線被ばくの安全性を放射線治療生物学的に実証するために、粒子線照射した正常およびNO合成酵素欠損マウスの骨髄幹細胞動態(生存率・アポトーシス誘発率・損傷細胞の排除動態・特異的遺伝子/タンパク質発現動態など)を解析し、骨髄幹細胞の粒子線障害に対するNOを介した細胞競合による組織再生能維持機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
X線、陽子線あるいは炭素線を5 Gy単回全身照射した正常マウスでの骨髄由来造血幹細胞/多能性前駆細胞の生存率は、照射24時間後で約0.03~0.1であり、照射7日後での生存率も約0.1で、照射14日後に約0.2~0.7まで回復した。 以上のことから、骨髄組織再生能維持機構に関して、損傷した骨髄由来造血幹細胞/多能性前駆細胞においてDNA損傷応答機構は誘導されず、排除されていると考えられ、また照射7日後以降に新規の骨髄由来造血幹細胞/多能性前駆細胞によって骨髄組織の回復が誘導されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
X線と比較して、粒子線により損傷した骨髄由来造血幹細胞/多能性前駆細胞の回復が遅延することが示され、粒子線がん治療における治療計画作成時において、照射野内に含まれる骨髄組織の被ばくを極力避けるようにすべきであることが示唆された。
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