研究課題/領域番号 |
20H03635
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
張 明栄 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 部長 (80443076)
|
研究分担者 |
胡 寛 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 研究員 (00827678)
謝 琳 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (30623558)
河村 和紀 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, グループリーダー (50401766)
藤永 雅之 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (70623726)
山崎 友照 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (80627563)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
|
キーワード | AMPA受容体 / 膜貫通AMPA受容体調節性タンパク質-γ8 / PET / オートラジオグラフィ / TARP-γ8 / [11C]TARP-2105 / オートラジオグラフィー / 膜貫通AMPA受容体調節性タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題はAMPA受容体の補助サブユニットTARP-γ8を画像化できる、臨床有用なPETプローブを開発することを目的とする。事前の予備実験で得たPETプローブ候補をベースをして、計算化学などの手法により数十種の新規化合物を設計し、合成する。これらの化合物がTARP-γ8との結合特性を調べ、有望な化合物候補に対し、11Cや18Fによるプローブ化を行う。標識された放射性化合物に対し、マウス、ラットなどを用いて、解剖法、インビトロオートラジオグラフィ及びPETなどを用いて、これらの有用性と安全性/毒性を評価する。また、有望なPETプローブに対し、First-in-Human研究を目指す。
|
研究成果の概要 |
ヒト脳内におけるAMPA補助サブユニットの一つであるTARP-γ8を標的とするPETプローブを創出することを目的とした。その結果、TARP-γ8をin vivo で画像化できる新規PETプローブとして[11C]TARP-2105を見出すことができた。また、[11C]TARP-2105を使用し、PETによる各種の定量方法を詳細に検討し、比較を行ったことにより、生きたラット脳におけるTARP-γ8をPETで定量することを確立した。 [11C]TARP-2105は世界初のFirst-in-Human研究へのPETプローブ候補として、ヒト脳内TARP-γ8の画像化及び機能解明に役立つことが期待できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究ターゲットとしたのは脳内に存在するAMPA受容体の補助サブユニット膜貫通AMPA受容体調節性タンハク質の一種、TARP-γ8である。TARP-γ8阻害剤は海馬における興奮性亢進を抑えることにより、副作用を軽減しながら、てんかん及びうつ病に対する高い治療効果が期待されているが、TARP-γ8が脳内分布、各領域における量は必ずしも明確でない。今回開発した有用なPETプローブ[11C]TARP-2105を使用して、TARP-γ8の脳内分布を解明し、また、各領域における受容体密度を測定し、ヒト応用への扉を開くことができた。さらに、TARP-γ8阻害剤が医療への応用に貢献することが期待できた。
|