研究課題/領域番号 |
20H03664
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
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研究分担者 |
大須賀 崇裕 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40619714)
濱口 孝太 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50866613)
宮西 浩嗣 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (60372819)
村瀬 和幸 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90444918)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 膵癌 / ドラッグデリバリーシステム / ドラッグデリバリー |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌はきわめて予後不良の疾患として知られている。標準療法で生存期間の中央値は8.5-11.1か月と十分とはいえず、さらなる治療戦略の開発が急務である。治療効果が不十分な理由として、薬剤の腫瘍への送達性(ドラッグデリバリー)が不十分であることが挙げられる。申請者らは、抗がん剤内包リポソームの開発の実績があり、そのリポソームに単糖を修飾することでさらに高い腫瘍指向性が得られることを明らかにした。そこで、本研究では、現在の膵癌の標準的治療法である多剤併用療法を腫瘍細胞指向性のため単糖を結合したリポソームに内包化する新規ドラッグデリバリーシステム (DDS)を開発することを目的としている。
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研究成果の概要 |
膵癌組織指向性の抗がん剤を得るために、FDG-PET検査に用いるFDGをリポソームに結合した抗がん剤を作製した(FDG結合リポソーム内包ゲムシタビンおよびFDG結合リポソーム内包パクリタキセル)。実臨床で膵癌に標準治療として用いられているゲムシタビン、ナブパクリタキセル併用療法をFDG結合リポソーム内包抗がん剤で再現した多剤併用療法の治療戦略について研究を行った。FDG結合リポソーム内包蛍光試薬や抗癌剤のin vivoでの集積、治療効果は、FDG結合リポソーム内包抗がん剤による治療戦略が膵癌に対しても有効である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FDG結合リポソーム内包抗がん剤による治療戦略が膵癌に対しても有効である可能性が示唆され、特に、既報よりも40倍少ない用量での投与でも治療効果が得られたことから、FDG結合リポソーム内包ゲムシタビンの治療効果は良好であり、FDG未結合のリポソーム内包ゲムシタビンよりも治療効果は良好な傾向があったことからFDGを結合させることの上乗せ効果が示唆された。予後の極めて悪い膵癌に対する有効な治療戦略である可能性が示され、実用化が可能であれば今後膵癌の治療成績が向上が期待され大きな社会的意義が得られる可能性がある。
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