研究課題/領域番号 |
20H03699
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小林 明雄 熊本大学, 発生医学研究所, 准教授 (90840223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 腎臓発生 / 前駆細胞 / 細胞系譜境界 / ネフロン / PAX2 / 腎臓 / 間質 / 細胞系譜解析 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の腎臓において、機能単位であるネフロンは胎児期にのみ作られ、生後新しいネフロンは生成されない。よって成体内でネフロンは増えることなく、徐々に失われていくことで腎臓病となる。本研究では、ネフロンと間質間の細胞系譜境界制御機構について、PAX2遺伝子を手がかりにすることで解明することにより、腎臓内でのネフロン再生の可能性について研究を行う。将来的に、ヒトPAX2変異であるRenal coloboma syndrome (RCS)を含む腎臓病において、ネフロン再生による腎機能回復の新しい治療法を開発することで、透析や腎移植の負担をなくすことを目指すものである。
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研究成果の概要 |
現在、哺乳類の腎臓発生において、どのように細胞系譜境界が形成されるか不明である。これまでの研究で、マウス成体内において、転写因子PAX2の機能がネフロン前駆細胞における間質の形質を抑制することで、ネフロンと間質の間に細胞系譜境界が存在することを生体内で明らかにした。本研究によって、このPAX2機能はネフロン前駆細胞に特異的であることが明らかになった。さらに、ヒト腎臓オルガノイドにおいても、PAX2機能の一部が再現されている可能性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の腎臓発生における細胞系譜境界形成の機構は不明であるが、本研究成果であるPAX2機能を手がかりに、細胞系譜境界の形成メカニズムを解き明かせる可能性が開けた。またヒト腎臓オルガノイドを用いてヒトPAX2変異であるRenal coloboma syndrome (RCS)の疾患モデルを確立することで、より良い再生医療ための知識の基礎を築き、将来的に透析・腎移植の必要性を無くし、RCSを含む腎臓病患者やその家族の負担を軽減することに繋がると期待される。
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