研究課題/領域番号 |
20H03703
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
森田 明理 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30264732)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 紫外線 / 制御性T細胞 / リキッドバイオプシー / 免疫寛容 / 0 |
研究開始時の研究の概要 |
紫外領域の波長ごとの解析を行い、制御性T細胞 (Treg)の誘導波長はあきらかになりつつある。光線療法後の皮膚病変においてのTregの誘導は組織染色では細胞数も少なく、分離も容易ではなくTregの十分な解析はできない。そこで、皮膚病変の皮疹血リキッドバイオプシー(皮膚生検時の少量の皮疹血の採取)を開発し、どのようなTregが誘導されているか解析を行い、さらにTregの誘導紫外線波長特性の解析も精度上げて行う。100μlの全血サンプルから、十分に解析可能で、高速セルソーターで分離し、シングルセルRNAシークエンス、T細胞レパトア、Treg関連遺伝子のエピジェネティックなどの解析で行う予定である。
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研究成果の概要 |
皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)の皮疹血リキッドバイオプシーを行いCD4+CD45RO+細胞が皮疹血で有意に多く病変部ではCD8+CD45RO+細胞とmSWATが逆相関していた。CCL17、CCL22など悪性T細胞を誘導するケモカインが皮疹血で高く、RNA-seqではCTCLに特異的な遺伝子が多く発現。TCRレパトア解析にて偏位したT細胞受容体が検出された。皮疹血には皮膚疾患特異的な細胞やタンパク質が含まれリキッドバイオプシーの手法を確立した。制御性T細胞の誘導波長解析ではUVC~UVBでIL-10、CCL22の発現が約2倍に上昇しCD4陽性T細胞胞"Tregness"がUV照射で増加していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、皮膚疾患の病変の皮疹血から、疾患特異的な細胞やタンパク質を十分に解析することができ、臨床レベルでも他の炎症疾患の診断に役立つ可能性があることが示唆された。臨床レベルにはつなげることはできていないが、制御性T細胞が、UVC~UVBの短い波長で誘導されることもあきらかにし、今後、制御性T細胞の誘導が最適となるような光線療法の開発が、リキッドバイオプシーによって可能になると思われる。
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