研究課題/領域番号 |
20H03709
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
井上 克枝 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10324211)
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研究分担者 |
築地 長治 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (20710362)
平島 正則 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40383757)
佐々木 知幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40739124)
白井 俊光 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50710381)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 血小板 / ポドプラニン / リンパ節発生 / 異所性リンパ組織 / リンパ管 / CLEC-2 / リンパ節 / 発生 |
研究開始時の研究の概要 |
血小板はかさぶたを作って出血を止める大切な役割(止血)を担う細胞である。しかし私達は、血小板に存在するCLEC-2というた蛋白質を生まれつき持っていないマウスを作製したところ、膨らみの悪い肺ができ、生まれた直後に死亡した。これより、血小板は胎仔の肺形成にも重要な役割を持つことが示された。このマウスはリンパ管やリンパ節の異常も認められ、血小板がこれらの形成にも必要なことがわかる。この課題で私達は、血小板がどのように臓器の発生を制御するのか研究する。
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研究成果の概要 |
リンパ節発生には、血小板CLEC-2と、リンパ管内皮あるいはLto細胞のPDPNの結合により、血小板が活性化されることが必要である。但し、リンパ節原基の発生にCLEC-2/PDPNは必要ではなく、Lti細胞の十分なリンパ節原基への誘導や、リンパ嚢の形成といった、リンパ節の成熟に必要と考えられた。 血小板CLEC-2とリンパ管内皮PDPNの結合と、それに引き続く血小板活性化は、リンパ管と血管の分離のみでなく、正常なリンパ管構造の形成にも必要と考えられた。CLEC-2/PDPNの欠損により、リンパ管の構造に何らかの異常が生じ、リンパ球が遊出し、異所性リンパ組織を形成すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで発生学において、血球は酸素を運んだり、止血をするなど、後方支援としての役割しか考えられてこなかった。この研究成果は、血小板がリンパ節の正常な発生や、恐らく(血管との分離のみでなく)正常なリンパ管構造の発生そのものに必要であること、また血小板によるリンパ節発生促進の機序の一端を解明し、血球は能動的に生理活性物質を運び、発生を制御するという新たな役割を明らかにした。血小板という血球による個体発生制御という新たな血液学・発生学の分野を開いたともいえる。
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