研究課題/領域番号 |
20H03732
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浅野 知一郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70242063)
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研究分担者 |
中津 祐介 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (20452584)
山本屋 武 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (50760013)
神名 麻智 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (10619365)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | Pin1 / 筋肉 / 脂質代謝 / 代謝異常 / 運動機能 / 代謝 / メタボリックシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、 ①筋肉のPin1が最大筋力や持久力といった「筋肉の性能」を制御するメカニズムを解明する。最終的には、サルコペニアの治療や、新たな糖尿病の治療ターゲットを発見することを目的とする。一方、 ②骨格筋にて栄養状態依存性にPin1タンパク量が変化する機序を解明する。さらに、 ③エクソソーム分泌制御に関するPin1の役割と糖・脂質代謝異常への関与を解明する。 ④脂肪細胞やマクロファージ、肝細胞に関しては、糖・脂質代謝酵素を含めてPin1標的タンパクの同定から代謝制御メカニズムの解明を一層、進める。
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研究成果の概要 |
Pin1は、細胞増殖や神経機能、代謝調節などに重要な枠割を果たしている。最近、我々は、骨格筋のPin1は筋量や筋繊維タイプに影響を与えることなく、最大筋力や持久力を向上させる役割を有することを新たに見出した。そのメカニズムの一つとして、Pin1に結合し、しかも筋収縮に関与する蛋白として、細胞内カルシウムを制御するCalsequestrin 1 (CASQ1)とSERCA1を候補として同定した。さらに、我々は結合タンパクの網羅的解析から、Pin1が、中性脂肪分解酵素のHSLとATGL及び、脂肪合成に関わるACC1に直接、結合することを検出し、脂肪蓄積におけるPin1の関与を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、Pin1が筋肉の機能や各種臓器における脂肪蓄積に関与することを見出して報告した。これらの結果は、Pin1の機能を変化させることで、治療方法になりうることを示唆するものである。実際、我々は、その目的で多数の新規PIn1阻害薬の合成を続けており、臨床応用を目指している。もし、実用化できれば、社会的な有用性は非常に高いことから、本研究の意義は、学術的な面に留まらず、社会的にも大きなものと考えられる。
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