研究課題/領域番号 |
20H03755
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
馬場 祥史 熊本大学, 病院, 特任准教授 (20599708)
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研究分担者 |
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (20240905)
澤 智裕 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
諸石 寿朗 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30647722)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 食道癌 / 腫瘍免疫 / Fusobacterium nucleatum / 腸内細菌 / NFKB / Microbiome, |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、500例以上の食道癌データバンク・Multiplex immunofluorescence・メタボローム解析を用いて、腸内細菌Fusobacterium nucleatumと腫瘍免疫動態、代謝環境の関連を網羅的に解析し、革新的なbiomarkerを開発することである。本研究は、Microbiomeが食道癌の腫瘍免疫動態・代謝環境に影響を及ぼすことにより癌の悪性度獲得に寄与するというオリジナルの仮説を検証するものであり、斬新性の高い結果が得られると考えている。Microbiomeは後天的に変化させうるものであり、疾患治療のターゲットとしてもきわめて有望である。
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研究成果の概要 |
Fusobacterium nucleatum陽性食道癌症例では腫瘍浸潤リンパ球が有意に少ないことが明らかになり、Fusoが腫瘍免疫抑制に寄与している可能性が示唆された。この研究成果は、British Journal of Cancer誌に掲載された。さらに、Fusoが腫瘍免疫に影響を与えるメカニズムを解明すべく、癌細胞株の共培養実験を行った。それにより、Fusoが核内レセプターであるNOD 1を介して、NFKB pathwayを活性化し、癌細胞の悪性度の獲得に繋がることが明らかになった。この結果をCancer letters誌に報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Microbiomeは、近年、癌、肥満、炎症性腸疾患など様々な疾患との関連が報告され、注目を集めている先端性の高い分野である。また、免疫チェックポイント阻害剤の登場により腫瘍免疫の理解はますます重要となっており、さらに癌におけるmicrobiomeは癌治療・癌化学予防のtargetとして注目を集めていることからも、この研究による成果はtranslational researchとして臨床に直結する意義深いものになると考えられる。
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