研究課題/領域番号 |
20H03760
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
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研究分担者 |
坂爪 公 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10837032)
丸山 修 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 総括研究主幹 (30358064)
土方 亘 東京工業大学, 工学院, 准教授 (30618947)
佐々木 康之輔 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50755642)
堀内 久徳 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90291426)
吉岡 一朗 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (90770272)
秋山 正年 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (80526450)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 植込型補助人工心臓 / 出血性合併症 / フォンウィルブランド因子 / せん断応力 / 後天性フォンウィルブランド症候群 / 消化管出血 / 重症心不全 / 補助人工心臓 / 出血合併症 |
研究開始時の研究の概要 |
左室補助人工心臓は、重症心不全に対する心臓移植までの橋渡し治療に用いられる循環補助デバイスであるが、出血合併症が全患者の3割程度に発症する。これは、ポンプ内の高度のせん断応力によって、血液中の止血必須因子であるフォンウィルブランド因子の高分子多量体が分解されることで止血機能を損失する後天性フォンウィルブランド症候群が原因とされている。本研究は、任意のせん断応力を負荷することが可能なカスタムメイドした高せん断負荷装置を駆使して、左室補助人工心臓装着予定患者の血液を事前に評価することで、出血合併症を予測できる画期的な検査システムを確立する事を目的としている。
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研究成果の概要 |
独自に開発した高せん断応力負荷装置とフォンウィルブランド因子(von Willebrand Factor, 以下vWF)高分子多量体の保持率を定量的に数値化するvWF large multimer indexという手法を用いて、せん断応力に対するvWFの脆弱性に個人差があることを定量的に証明した。この検査体系を用いることで、少量の血液で、LVAD植え込み前の患者の出血リスクを予測することが可能であることが示唆された。また、凍結血漿でもこの検査体系を用いることが可能であることを実証し、遠方施設から検体を輸送し測定することも検証し得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高せん断応力負荷装置とvWF高分子多量体の定量評価を併用することで、少量の血液のみでLVAD装着前の患者の出血リスクの予測が可能となり、さらには個々の患者ごとに、認容可能なせん断応力の範囲内にあるLVADの機種選択をすること、また結果を基に個々の患者ごとに抗凝固療法のregimenを調整することを通じて、長期補助が必要な我が国における重症心不全患者の救命率を向上させ、予後を大幅に改善する可能性がある。
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