研究課題/領域番号 |
20H04038
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大南 博和 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (90803057)
|
研究分担者 |
八木 秀介 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (00507650)
増田 真志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (50754488)
伊勢 孝之 徳島大学, 病院, 助教 (90621649)
大西 康太 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (80723816)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
|
キーワード | 代謝リモデリング / 心臓リハビリテーション / リハビリテーション栄養 / 心不全 / エネルギー代謝 / ミトコンドリア機能 / リハ栄養 / 運動耐容能 / 糖・脂質代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
多職種による心臓リハビリテーション(心リハ)が広がるなか、新たな栄養の役割に期待が高まっている。現行の栄養療法は疾患管理が主体であるが、運動機能(すなわち運動耐容能)を向上させる栄養介入を実現できれば、運動療法との併用により心リハの効果をより一層高めることが可能となる。心疾患患者では心筋や骨格筋に異常な代謝リモデリングが起こり、細胞内外におけるエネルギー基質の需要と供給のバランスが崩れると心不全につながる。本研究では、栄養による代謝リモデリングの制御機構の解明を一端として、基礎と臨床から「心リハ栄養」のエビデンス構築に取り組む。
|
研究成果の概要 |
脂質源の異なる食餌と運動の組合せが心不全マウスの病態に及ぼす影響を検討したところ、大豆油添加食と運動の組合せでは心不全の進行が抑えられていたのに対し、ラード添加食では運動による病態改善効果が消失していた。さらに、ラード添加食群の心筋ではATP量の減少、脂肪酸酸化や解糖系に関わる酵素の遺伝子発現やATP合成酵素のタンパク質発現も低下しており、代謝リモデリングが亢進していることが示唆された。これらのことから、心不全病態下においては食餌由来の脂質成分が心筋の代謝リモデリングやATP産生能の制御に関わっており、運動の効果にも複合的に作用している可能性が見出された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、心不全患者にも運動療法(心リハ)の適用が広まっているが、運動療法併用時の栄養管理についてはほとんど議論に至っていない。本研究は、脂質摂取源の違いが運動による心不全抑制効果に影響を及ぼすことを明らかにした点に新規性があり、食習慣が心不全の運動療法の効果を左右することを示唆する成果である。本研究成果を受け、適切な栄養管理による心リハ効果の最大化(=心リハ栄養)の実現可能性が高まったと考えている。
|