研究課題/領域番号 |
20H04093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(Research Lab.) (2021-2022) 上智大学 (2020) |
研究代表者 |
平野 雅人 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(Research Lab.), Research Lab., 研究員 (40852223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | アクティブタッチ / 知覚学習 / エキスパート / ジストニア / 体性感覚 / 熟練運動スキル / 感覚トレーニング / 運動制御 / 運動学習 / 運動障害疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
なぜヒトの感覚機能を増強する感覚トレーニングは,筋力や持久トレーニングのように運動パフォーマンスの向上を目的として実施されないのだろうか?運動に伴い生じる感覚情報(アクティブタッチ)は正確な運動の実行や,疾患に伴う運動障害からの回復に不可欠である.本研究の概要は,アクティブタッチの感覚トレーニングが運動の正確性や運動技能学習に及ぼす影響を,一般健常成人・熟練技能保持者・運動障害患者の3群を対象として調査し,その脳・神経機序の解明を目指す研究である.
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研究成果の概要 |
本研究はピアノ鍵盤の打鍵に伴う体性感覚知覚をアクティブタッチのモデルとし,当該知覚能力が洗練される機序および局所性ジストニア患者のアクティブタッチを評価することを目的とした.結果,被験者はトレーニング中に自発的に打鍵運動を最適化すること,運動指令から予測した感覚情報と実際に感覚器から入力された感覚情報の統合処理が変化することが明らかとなった.また,アクティブタッチのトレーニングに伴い,フィードバック制御が主となる運動のパフォーマンスが向上することが明らかとなった.一方,局所性ジストニア患者のアクティブタッチは概ね正常であり,今回の研究では疾患との関連は見出されなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋力や持久力などを鍛える身体トレーニングと同様に,運動に伴い生じる感覚の知覚能力を鍛える感覚トレーニングも運動のパフォーマンスを向上させる.本研究で得られた知見は感覚トレーニングを最適化する上で重要であり,今後パフォーミングアートやスポーツ,リハビリテーションで感覚トレーニングを応用する上で有効な情報を提供すると言える.また,アクティブタッチは運動を介する分,受動的な感覚知覚より複雑な知覚形態と言える.その機序を解明する本研究は学術的な意義も大きい.
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