研究課題/領域番号 |
20H04104
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
室田 佳恵子 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (40294681)
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研究分担者 |
高橋 信之 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50370135)
早坂 晴子 近畿大学, 理工学部, 准教授 (70379246)
中村 俊之 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (90706988)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | フラボノイド / リンパ輸送 / 腸間膜リンパ節 / 生体利用性 / 機能性 / 吸収代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
フラボノイドは代表的な機能性食品成分であるポリフェノールの一種である。その作用機序と吸収性は広く研究されているが未解明な部分も多い。我々はこれまでに実験動物を用いて、小腸に投与したフラボノイドは腸管細胞内で抱合代謝を受けた後、一般的な吸収経路である門脈を介するだけでなく脂質吸収経路であるリンパ系を介した経路でも吸収されることを世界で初めて報告したが、その輸送機構は不明なままである。本研究では、フラボノイドがなぜ、どのようにリンパ系へと輸送されるのか、フラボノイドがリンパ系へ輸送されることが生理的にどのような役割を果たしているのか解明し、フラボノイドの作用機序との関係を考察する。
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研究実績の概要 |
前年度から引き続き、ケルセチンによる腸間膜リンパ節への影響を検討した。マウスに標準食、0.1%ケルセチン添加食、0.1%ルチン添加食を2週間自由摂取させた後、MLNを採取し組織学的解析を実施した。その結果、ケルセチン添加食群ではルチン添加食群に比べて血漿中ケルセチン代謝物濃度が高く、またケルセチン添加食群では、標準食群、ルチン添加食群に比べてMLNにおける胚中心をもつ二次リンパ濾胞の減少傾向がみられた。細胞レベルでは、ケルセチン代謝物であるケルセチン-3-グルクロニドがマウス骨髄細胞由来樹状細胞の活性化抑制作用を示した。以上のことから、食事由来ケルセチン代謝物はMLNにおける免疫応答を抑制的に調節することが示唆され、その作用は吸収経路に依存する可能性が考えられた。すなわち、ケルセチンは摂取後小腸で吸収された後に生じる代謝物の一部が門脈だけでなくリンパ系にも輸送されるのに対し、ルチンは腸内細菌による糖鎖加水分解を経た後に大腸から吸収され、ケルセチン代謝物のリンパ系輸送効率がケルセチン投与時よりも低いことと関連していることが推察された。 また、ケルセチン配糖体のうち、タマネギの主要分子であるケルセチン3,4'-ジグルコシドがモノグルコシド配糖体と同様に小腸から吸収され、代謝物がリンパ液中へも出現することを確認したほか、フラボノイド以外のポリフェノールとしてプロポリスの成分である桂皮酸誘導体も一部がリンパ液へと輸送されることを見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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