研究課題/領域番号 |
20H04107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉澤 達也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (40313530)
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研究分担者 |
小野 悠介 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (60601119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 運動器 / 骨 / 骨格筋 / アシル化 / サーチュイン |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質の翻訳後脂質修飾の変容と疾患との連関を理解することは重要である。我々は、脱アセチル化酵素SIRT7の真の酵素活性が、中鎖脂肪酸由来アシル基を取り除く活性であることを新発見した(未発表)。しかし、中鎖脂肪酸アシル化修飾タンパク質はごく僅かしか報告されておらず、その役割・重要性・制御機構の大部分が未解明である。そこで、SIRT7を足がかりに、運動器における中鎖脂肪酸アシル化修飾タンパク質の重要性を明らかにする事を目的とし、1)中鎖脂肪酸アシル化修飾タンパク質の同定とその役割、2)運動器におけるSIRT7の役割とその分子機構、3)脂肪酸アシル化修飾の環境による変化、について解析する。
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研究成果の概要 |
各代謝臓器の機能調節における中鎖脂肪酸修飾タンパク質の重要性を分子レベルで明らかにする事を目的とし、脱中鎖脂肪酸アシル化活性が判明したSIRT7(サーチュインの一つ)を足がかりに解析した。その結果、SIRT7が、白色脂肪組織の脂肪酸合成、褐色脂肪組織の熱産生とエネルギー代謝、寿命、骨格筋の再生、を制御していることを発見した。また、世界初のリジンデカノイル化修飾を受けるタンパク質群を発見した。現在、脱アセチル化と脱中鎖脂肪酸アシル化を分けるSIRT7点変異体マウスを解析しており、これにより個体レベルでの中鎖脂肪酸修飾タンパク質の重要性が明らかにされると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リジン残基が中長鎖脂肪酸アシル化されるタンパク質自体は僅かしか報告されておらず、世界初の中鎖脂肪酸修飾タンパク質の発見などは多くの生命現象に関わる研究であり、非常に大きな意義と新規性・独自性の高い研究といえる。我々の研究成果は、運動器疾患や内分泌代謝異常症において、リジン中鎖脂肪酸アシル化修飾の調節が新規の薬剤開発の標的になる可能性を世界に先駆けて示すことができる。
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