研究課題/領域番号 |
20H04190
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
照屋 唯紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (20636972)
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研究分担者 |
松田 源立 成蹊大学, 理工学部, 准教授 (40433700)
池上 努 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80245612)
柏原 賢二 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (70282514)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 格子暗号 / 格子基底簡約 / 格子点列挙 / 格子ふるい |
研究開始時の研究の概要 |
高次元格子の上で定義される最短ベクトル問題(SVP)の困難性を安全性の根拠とする格子暗号は,耐量子計算機暗号の候補として注目を集めている. 格子暗号の安全性を確かなものとするためには,SVPが実際に求解困難であることを実験により評価し,暗号技術として十分な安全性を持つことを確認しなければならない. 本研究の目的は,SVP求解法として高速な格子基底簡約アルゴリズムの研究開発を行うことで,格子暗号の安全性評価方法の構築および安全な格子暗号の実現に貢献することである.
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研究成果の概要 |
格子の最短ベクトル問題(SVP)および近似SVPの高速解法の部品として使用されるサンプリング法の効率化方法を提案した。この方法は、ランダムネス仮定に加えて新たに導入した最適探索仮定により、サンプリング法が出力する格子点の長さの分布とその統計量の間に関係が存在すると仮定し、サンプリング法が短い格子点を出力する確率を最大化するような探索空間を具体的に求める。 また、SVP Challengeの世界記録を達成しているSVPソルバーの実装であるG6KおよびそのGPU拡張について調査し、効率的に短い格子点を探索する方法についていくつかの着想を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
格子暗号は、耐量子計算機暗号(PQC)の一つであり、格子問題の困難性を安全性の根拠とする。最短ベクトル問題(SVP)およびその緩和版である近似SVPは代表的な格子問題であり、(近似)SVPの高速解法として、格子基底簡約と格子ふるい、格子点列挙の三つの方法を組み合わせた解法が提案されている。本研究は、主に格子点列挙の亜種であるサンプリング法の効率化について研究成果を得た。これにより、(近似)SVPの解法のさらなる高速化と、格子暗号の安全性評価への貢献が期待される。
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