研究課題/領域番号 |
20H04277
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
吉田 昭太郎 中央大学, 理工学部, 助教 (20785349)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
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キーワード | 神経回路 / 神経細胞 / MEMS / ハイドロゲル / マイクロパターニング / マイクロマニピュレーション / バイオMEMS / 生体模倣システム / 培養神経細胞 / マイクロマシン工学 / バイオAI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、神経回路を一細胞レベルで設計・構築可能にするデバイス:単一神経細胞プレートを開発し、それにより神経情報処理の仕組み解明に寄与することを目的とする。単一神経細胞プレートを用いて単一細胞ごとに神経細胞を形態制御し、望みの細胞のみを選択し組み合わせることで神経回路の構造を設計する。構築した神経回路の機能の解析手法の確立、また実用上重要であるヒトiPS細胞由来神経細胞に対する適用、の2点を達成する。この手法の確立により、生体において知能を発現する神経回路の情報処理の仕組みを培養中で実現する、「バイオAI」技術の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、生体外で神経回路を一細胞レベルで設計・構築可能にするマイクロデバイス:「単一神経細胞プレート」を開発することで、神経情報処理の仕組みの解明に寄与する実験ツールを構築することを目的とした。生体適合性の高いハイドロゲルを従来手法より簡便かつ安価に微細加工可能な新規の鋳型形成プロセスを開発し、さらに単一神経細胞の神経突起のサイズである線と細胞体のサイズである円の構造を持つ細胞接着性の表面を有する微小なプレートを、細胞非接着性の表面に対してマイクロアレイ状に並べて製造する新しいプロセスを開発し、神経系の細胞株及びヒトiPS細胞由来神経細胞を培養可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体外で脳神経組織を再構成する生体模倣システムの研究が創薬や病理研究のために世界中で盛んに進められている中で、一細胞レベルの高解像度で神経回路を構築しようと試みている研究者は10名にも満たない。本研究ではその中でも特異な、1細胞ずつを個別に形態制御しながら培養中に位置を変えることを可能にする「単一神経細胞プレート」の開発を行っており、一細胞レベルで複数個の細胞からなる神経回路を構築可能な現時点で唯一の技術と言える。神経回路がどのように情報処理を行っているか一細胞レベルの高精度で計測・解析できるようになることで、医療のみならずAI・知的情報処理の分野においても新知見の発見に繋がると期待できる。
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