研究課題/領域番号 |
20H04309
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
村山 雅史 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (50261350)
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研究分担者 |
山本 裕二 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (00452699)
星野 辰彦 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (30386619)
井尻 暁 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (70374212)
谷川 亘 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (70435840)
近藤 康生 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (90192583)
新井 和乃 高知大学, 海洋コア総合研究センター, 特任助教 (40757754)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 人新世 / 内湾 / 海洋コア / 重金属 / 有機物 / 環境DNA / 古環境 / 重金属汚染 / 海底堆積物 / 内湾環境 / 海底環境変化 / 酸化還元 / 堆積物 / 物質循環 |
研究開始時の研究の概要 |
大陸縁辺部とくに内湾域は,地球システムの中で生態系の生物生産性が最も高い地域として認識され,主要な炭素固定の場でもあり,気候変動などの自然の変化や人間活動における環境負荷にも敏感に反応する場でもある。本研究では,高知県中央部に位置する閉鎖的な内湾である浦ノ内湾奥から採取された堆積物コアの解析から,人新世を挟んだ時代の海洋環境変化と生物相の応答を,重金属や有機物や環境DNA 解析から定量的に解析する。解析結果から,人為的な影響が及ぼす環境変化と内湾の生物相に与えた影響について理解を深め,将来の持続可能な海洋及び沿岸の生態系に関する健全で生産的な海洋を実現するための基礎資料を提供する。
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研究成果の概要 |
内湾である高知県浦ノ内湾の海底堆積物から、人新世の環境変動を検証することを目的とした。湾奥(水深9.7m)と湾央(水深19.0m)から、潜水士によって海底表層コアを直接採取した。堆積物はシルト質泥であり堆積構造の乱れは無い。重金属元素(Cu, Zn, Ni, Cd, Cr)が、湾奥:1964年、湾央:1950年頃から急増し、現在、約2倍近くの濃度を示す。1955年頃から全有機炭素量が増加し、養殖が始まった時期と一致した。炭素・窒素同位体比も大きく変化しており、起源の変化や人工肥料などの流入の影響がある。Mnの減少から、湾奥1977年頃、湾央1954年頃から、海底が還元的な環境なったことを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の内湾における重金属濃度、有機物の量や質の変化は、第二次世界大戦後、人類が環境に負荷をあたえてきた結果である。工業都市近くの湾からは、その影響を顕著に受けてきたことが明らかになっているが、高知県のような地方でも濃度は異なるが同様の傾向にあることが明らかになった。地方では、養殖、農地に人工肥料を使用し始めたため、内湾に蓄積する有機物のデータにも大きな変化が見られた。地球温暖化にともなう海洋環境の変化や人為起源の汚染物質および生態系への影響が強く懸念され,人類の持続可能な海洋の保全のために,現在の環境問題の基礎資料となり、今後の対策を検討する上で重要な資料を提供する。
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