研究課題/領域番号 |
20H04373
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
赤坂 卓美 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (40748357)
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研究分担者 |
河口 洋一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (20391617)
東 信行 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (40262977)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 生物多様性 / 再生可能エネルギー / 風力発電 / 野生動物 / 保全 / 風車 / 鳥類 / コウモリ類 / リスクアセスメント / 飛翔高度 / 小型風車 / マイクロフォンアレイ / 生物多様性保全 / 自然共生 / 飛翔動物 / エネルギー / リスク評価 |
研究開始時の研究の概要 |
風力発電施設による野生動物への影響評価やその対策に関する研究は、これまでにも盛んにおこなわれ、風車事故低減の可能性も見え始めてきた。しかし、これまでにない大型の風車や小型風車の急速な導入に伴い、野生動物への風車の影響範囲は従来よりも2倍以上に広がり、最も多くの野生動物に影響し得る地上10m~30mにまで及ぶ。このため、風力発電施設による影響は、今後地域の生態系全体に及ぶことが懸念される。本研究は、これまで評価されることのなかった、新たな風車影響範囲に対する飛翔動物へのリスクを、高精度測距機等の新たな手法を活用することで3次元で評価する。
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研究成果の概要 |
超大型ならびに小型風車における風車ブレード衝突範囲において、多くの飛翔動物が活動していることが明らかになった。特にコウモリ類は、小型風車自体に誘引される可能性がある。また、猛禽類についても大型風車のブレード回転範囲(上限が300m前後)については、渡りにおける飛来および飛去時双方で風車への衝突リスクがあるが、特に国外から国内に飛来する際には風車への衝突リスクが上昇する可能性がある。また、マイクロフォンアレイを用いることによりマガン等夜間群れで飛翔する鳥類の飛翔軌跡を人の立ち合い無しに得ることが可能であるが、今後、実用化に向けて高さ方向の精度向上や群れの構成個体数の把握手法の開発が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
野生動物に配慮した再生可能エネルギーの活用は、今後の持続的な人間生活において欠かせない課題である。しかし、導入される風車等発電施設は、社会学的背景や技術革新により急速に変化するため、風車による野生動物の配慮は、将来導入される可能性の高い風車の規模等を事前に予測して行う必要がある。本研究で得られた知見は、これまでに風車への影響が想定されていなかった動物種や飛翔行動パターンでも今後の導入される風車においては、衝突リスクが増大する必要があることを指摘することができた。また、今後必要とされる詳細なモニタリング調査においても、自動化することで調査労力が軽減できる可能性を示唆することができた。
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