研究課題/領域番号 |
20H04489
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
北崎 充晃 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90292739)
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研究分担者 |
佐藤 徳 富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (00422626)
薬師神 玲子 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (30302441)
板倉 昭二 同志社大学, 研究開発推進機構, 教授 (50211735)
上田 祥代 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50771911)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 身体所有感 / 行為主体感 / 身体性認知 / 発達 / 共感 / 学習モデル / バーチャルリアリティ / 身体性 / クロスモーダル一致効果 / 身体近傍空間 |
研究開始時の研究の概要 |
バーチャルリアリティやロボティックスによって,身体を改変することが一般的になってきた。しかし,身体はどのように改変しても自己身体として獲得可能なのか,その身体性感覚の獲得過程の体系的な解明はほとんど行われていない。 そこで,身体をパラメトリックに編集した刺激を用いて,身体性感覚の獲得過程を解明しモデル化することを目的とする。これにより身体補綴やVRアバタの設計を最適化し,最適な学習方法を提供できる。方法としては,身体部分提示を用いた身体編集時の身体所有感,行為主体感,自己位置感覚を測定する心理物理学的実験と統計モデルを組み合わせて身体性感覚獲得過程を調べ,モデル化する。
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研究成果の概要 |
自己身体と同期して運動する刺激は自己身体のように感じられる。本研究では、刺激を体系的に操作して、どこまで自己身体は編集可能か、その獲得過程を解明することを目的とした。その結果、手足のみ刺激が勝手に歩行運動している場合でも足裏触覚刺激で歩行感が生じること、関節が逆に曲がる身体にも運動同期があれば身体所有感が生じること、二人で1つのアバターを操作することでも身体所有感が生じること等を明らかにした。さらに、身体刺激の運動同期についても身体形状や配置の一致性についても、発達初期には感度が低く、広い対象を積極的に自己身体化する傾向が強く、それが発達に伴い制限されていくことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、身体感覚は身体の形状に依存すると考えられてきたが、本研究ではかなり柔軟に身体の形状や構造を変えることが可能であることが示され、特に時間的な運動同期性が重要な役割を果たすことを明らかにした。これは、身体感覚の獲得過程に関する従来の理解を発展させるものであり、重要な知見である。この研究成果は、バーチャルリアリティ(VR)やロボット技術などの発展に貢献することが期待される。例えば、VR空間で自分の身体感覚を操作することで、痛みや運動障害を持つ人のリハビリテーションなどに役立てることができる。また、ロボットに人のような身体感覚を持たせることで、より自然で人間らしいコミュニケーションが可能になる。
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