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いわく言いがたいものの現象学:「フランス現象学」の生成と発展に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00034
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関立命館大学

研究代表者

佐野 泰之  立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員 (70808857)

研究分担者 松田 智裕  立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (00844177)
鈴木 崇志  立命館大学, 文学部, 准教授 (30847819)
樋口 雄哉  同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (40823034)
川崎 唯史  東北大学, 大学病院, 特任講師 (90814731)
小川 歩人  大阪大学, 大学院人間科学研究科, 招へい研究員 (90850462)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード現象学 / 実存主義 / 脱構築 / フッサール / メルロ=ポンティ / レヴィナス / デリダ / いわく言いがたいもの / フランス現象学 / サルトル / フランス哲学 / エピステモロジー / 人間科学
研究開始時の研究の概要

フッサールやハイデガーといったドイツの代表的哲学者との比較研究に偏った既存のフランス現象学研究を問いに付し、現象学受容以前および受容初期のフランス哲学界の状況や、エピステモロジー、文学、人間科学などといった現象学外の諸潮流を広範に参照しながら、フッサールやハイデガーとの関係を辿るだけでは見えてこないフランス固有の知的状況の中で「フランス現象学」が生成していくさまを歴史的に追跡する。

研究成果の概要

本研究の期間中、フランス現象学に関する基礎的文献についての読書会を隔週で継続的に開催し、研究分担者間で問題意識と学術的知見の共有を行うとともに、フランスにおける現象学の受容と発展の過程について濃密な議論を重ねることができた。また、期間中に外部有識者を招いたレクチャーを4回、研究分担者による成果報告会を4回開催し、さまざまな観点から研究課題に関する知見を共有・検討することができた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

フランスにおける現象学受容は、これまでフッサールやハイデガーといったドイツの代表的哲学者との比較という観点から論じられることが多かったが、本研究はエピステモロジー、人間科学、文学といったフランス固有の知的文脈を踏まえてフランスにおける現象学の受容と発展の過程を再検討することで、フランス現象学の独自性を明らかにすることができた。
また、フランス現象学の独自性として本研究が提示した「いわく言いがたいもの」というテーマは、言語化しがたいものを言語化することはいかにして可能か、そしてそのような作業を実践することの意義は何かといった一般的問題に通じるものであり、その点でアクチュアルな意義を有している。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (42件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] アンリとヴァール、近さと隔たり2022

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 雑誌名

      ミシェル・アンリ研究

      巻: 12 号: 0 ページ: 41-51

    • DOI

      10.20678/henrykenkyu.12.0_41

    • ISSN
      2185-7873, 2189-6836
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ヴァールにおける瞬間と時間2022

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 雑誌名

      文化学年報

      巻: 71 ページ: 257-281

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ポストモダンという毒/薬あるいはサプリメントの略歴――今日、ジャック・デリダを支点として2021

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 47(7) ページ: 185-194

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 閉域に滞留し、歴史を展開するーー松田智弘『弁証法、戦争、解読』に寄せてーー2021

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 雑誌名

      立命館大学人文科学研究所紀要

      巻: 128 ページ: 3-23

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 経験と形而上学――ヴァールとレヴィナス――2021

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 雑誌名

      レヴィナス研究

      巻: 3 ページ: 32-42

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 現れる他者との向き合い方:現象学の立場から2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇志
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 49(13) ページ: 226-236

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 愛なきセックスの世界――金塚貞文のオナニー論をてがかりに――2021

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 雑誌名

      同志社哲學年報

      巻: 44 ページ: 41-59

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 応答と課題ーーデリダをさらに「解読」するためにーー2021

    • 著者名/発表者名
      松田智裕
    • 雑誌名

      立命館大学人文科学研究所紀要

      巻: 128 ページ: 53-68

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] La double métamorphose du corps chez l’écrivain selon le cours de Merleau-Ponty au Collège de France, 19532020

    • 著者名/発表者名
      Yasuyuki SANO
    • 雑誌名

      仏語仏文学研究 = Revue de langue et littérature françaises

      巻: 54 ページ: 161-175

    • DOI

      10.15083/00080167

    • NAID

      120006955845

    • URL

      https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/55051

    • 年月日
      2020-12-28
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 文学作品を用いた現象学的倫理学の可能性2020

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 雑誌名

      現象学年報

      巻: 36 ページ: 3-13

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] メルロ=ポンティの倫理学とボーヴォワール2020

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 雑誌名

      メルロ=ポンティ研究

      巻: 24 ページ: 55-71

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] メルロ=ポンティと「生き方としての現象学」2020

    • 著者名/発表者名
      佐野泰之
    • 雑誌名

      現象学年報

      巻: 36 ページ: 95-102

    • NAID

      40022444754

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 時間の弁証法ーフッサール『時間講義』をめぐるピカールとデリダー2020

    • 著者名/発表者名
      松田智裕
    • 雑誌名

      現象学年報

      巻: 36 ページ: 121-128

    • NAID

      40022444935

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ヴァールとバタイユのあいだのレヴィナス(2)2023

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 振舞いとしての『知覚の現象学』序文2023

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 1940年代末フランスにおける現象学受容の一側面 ――アルフォンス・ド・ヴァーレンス「現象学から実存主義へ」を中心に――2023

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 見者の行為とアイロニー2023

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      檜垣立哉教授大阪大学最終年度シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 『グラマトロジーについて』におけるイェルムスレウ言語論評価についての一考察 ――グラフィックな地層と原エクリチュール――2023

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      シンポジウム「イェルムスレウとフランス現代思想 」
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 初期デリダにおける暴力の主題ーー植民地主義とアルジェリア戦争を背景としてーー2023

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      シンポジウム「いま、国家の脱構築?――デリダ、レヴィナス、中上健次と「国民国家(ネーション・ステート)」
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] フランスの現象学受容におけるジョルジュ・ギュルヴィッチの役割:『ドイツ哲学の現在の諸傾向』(1930)を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇志
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] グラネルにおける現象学と「フランスの知覚学派」2023

    • 著者名/発表者名
      松田智裕
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] メルロ=ポンティから現象学的倫理学へ2022

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 学会等名
      関西倫理学会2022年度大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 去勢のシミュラークルあるいは一般化されたフェティシズム――デリダのヘーゲル哲学と精神分析への関心について――2022

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      第33回日本ヘーゲル学会シンポジウム「ヘーゲルと精神分析」
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 価値と他者はどのように経験されるか:現象学的アプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇志
    • 学会等名
      関西倫理学会2022年度大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 意識の沈黙と言語のざわめき――サルトル「行きと帰り」を読むメルロ=ポンティ2022

    • 著者名/発表者名
      佐野泰之
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] フッサールにおける共同精神と歴史的世界2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇志
    • 学会等名
      第2回東アジア間文化現象学会議
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 時間と知覚ーーG. グラネルのフッサール論2022

    • 著者名/発表者名
      松田智裕
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] レヴィナスと医療2021

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 学会等名
      レヴィナス協会第4回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] アンリとヴァール:隔たりと隔たりのなさ2021

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 学会等名
      日本ミシェル・アンリ哲学会第13回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 独白と伝達ーー鈴木崇志『フッサールの他者論から倫理学へ』に寄せて2021

    • 著者名/発表者名
      松田智裕
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 「いわく言いがたいもの」をめぐる超越論主義と実存主義のパサージューー一九五〇年代のデリダの現象学研究を支点として2021

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] メルロ=ポンティ倫理学の変容:知覚から表現へ2021

    • 著者名/発表者名
      川崎唯史
    • 学会等名
      フランス現象学研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 弁証法、エクリチュール、目的論ー「前期デリダ」というエポック=閉域についてー松田智裕『弁証法、戦争、解読 前期デリダ思想の展開史』へのコメント2020

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      『弁証法、戦争、解読 前期デリダ思想の展開史』合評会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 初期デリダにおける「素朴さ」の主題ーオイゲン・フィンクによるフッサール解釈との比較から2020

    • 著者名/発表者名
      小川歩人
    • 学会等名
      日本現象学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 愛なきセックスの新世界2020

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 学会等名
      Societas Philosophiae Doshisha
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 経験と形而上学ーーヴァールとレヴィナス2020

    • 著者名/発表者名
      樋口雄哉
    • 学会等名
      レヴィナス協会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 視覚と間文化性2023

    • 著者名/発表者名
      加國 尚志、亀井 大輔(鈴木 崇志、松田 智裕)
    • 総ページ数
      342
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588151330
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] レヴィナス読本2022

    • 著者名/発表者名
      レヴィナス協会、渡名喜 庸哲、藤岡 俊博、石井 雅巳、犬飼 智仁、小手川 正二郎、佐藤 香織、長坂 真澄、服部 敬弘、馬場 智一、平石 晃樹、平岡 紘、村上 暁子(川崎 唯史)
    • 総ページ数
      352
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588151286
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 生死2022

    • 著者名/発表者名
      ジャック・デリダ、吉松 覚、亀井 大輔、小川 歩人、松田 智裕、佐藤 朋子
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      白水社
    • ISBN
      9784560098059
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] メルロ=ポンティの倫理学2022

    • 著者名/発表者名
      川崎 唯史
    • 総ページ数
      348
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779516559
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 個と普遍2022

    • 著者名/発表者名
      杉村 靖彦、渡名喜 庸哲、長坂 真澄編(樋口 雄哉)
    • 総ページ数
      422
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588151224
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] フッサールの他者論から倫理学へ2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇志
    • 総ページ数
      352
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      4326102934
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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