研究課題/領域番号 |
20K00081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 鈴鹿大学 |
研究代表者 |
相澤 秀生 鈴鹿大学, こども教育学部, 研究員 (90868366)
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研究分担者 |
川又 俊則 鈴鹿大学, こども教育学部, 学長 (40425377)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 人口減少社会 / 寺院の実態 / 寺檀関係 / コロナ禍 / 寺院の合併・任意解散 / 仏教寺院の実態 / 仏教寺院 / 教団比較 / 質問紙調査 / 寺院減少 / 宗勢調査 |
研究開始時の研究の概要 |
日本社会は寺檀関係を支えてきた世代の人びとが多く死去する時代を迎えた。次世代を担うであろう団塊の世代以下の人びとの多くは故郷を離れ、菩提寺とは疎遠な関係にあり、代々の寺檀関係が継承される見通しが立てられない時代となった。 これまで寺院は葬儀や法事など、人びとの人生の一部だった。寺院がなくなれば、誰が死者を弔い、墓や遺骨を守っていくのか。日本人はそうした切実な問題に直面している。本研究はこの喫緊の課題にこたえるべく、多宗派の寺院の実態を数量的調査、質的調査によって明らかにし、寺院の存続と人びとの暮らしがいかに相互影響しているのかに迫るものである。
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研究成果の概要 |
甲信越・東海・近畿地方の寺院に実施した質問紙調査では、年間収入500万円以下の寺院が6割弱を占め、コロナ禍前より減収となった寺院が多い。檀信徒の減少が進むなか、寺院の合併や解散を望む住職が少数ながら存在し、寺院行事・寺院間の互助関係・布施額などについては、地域差や宗派系統による差異がみられる。 静岡県で実施した寺院関係者へのインタビューでは、檀信徒は菩提寺の行事に参加することで生きがいを実感している。ただし、それは高齢者が中心で、寺院運営の将来については考えの持ち合わせがなく次世代に委ねているのに対し、次世代の檀信徒候補は高齢者ほど菩提寺を守る意識は高くなく、ほとんどが地元を離れている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本事業は全国に先駆けて寺院の再編が進む甲信越・東海・近畿地方を調査対象地とし、主に質問紙調査によって得られた数量的データに基づき、寺院の実態を捉えようとした。質問紙による仏教寺院の実態調査は、教団が実施するものがほとんどであり、地域や宗派による比較が困難で、研究上の課題となっていた。本事業の質問紙調査は、地域や宗派による比較が行えるよう質問紙を設計し、その結果から地域差や宗派系統差を統計的に解析した。一連の成果は、学術研究の基礎をなすものであり、そこから浮かび上がる寺院の役割は、地域社会に生きる人びとの生きがいや、相互のつながりを考えるうえでも重要である。
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