研究課題/領域番号 |
20K00161
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
丸本 隆 早稲田大学, 法学学術院, 名誉教授 (60030186)
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研究分担者 |
東 晴美 日本女子大学, 文学部, 研究員 (10277808)
嶋内 博愛 武蔵大学, 人文学部, 教授 (10339674)
奥 香織 明治大学, 文学部, 専任准教授 (30580427)
平野 恵美子 中京大学, 教養教育研究院, 特定任用教授 (30648655)
澤田 敬司 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (50247269)
岡本 佳子 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (90752551)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | グランド・オペラ / パリ・オペラ座 / 19世紀オペラ / 19世紀フランス文化 / パリの演劇文化 / マイアーベーア / オペラの異文化圏における受容 / 演劇とオペラ / オペラ / パリ / 19世紀の社会と文化 / ナショナリズムとトランスナショナリズム |
研究開始時の研究の概要 |
今日の世界の歌劇場の「定番オペラ」の多くは、19世紀のイタリアとドイツの作品で占められている。しかしそれらが「19世紀の首都」パリのトランスナショナルな文化的環境のもとで花開いたグランド・オペラと相互に深く影響しあいながら発展を遂げていった事実は看過されがちである。本研究はそうした問題意識を出発点に、このフランス・オペラの重要なジャンルの本質解明を目指す。具体的にはまずグランド・オペラの定義を明確にした上で、同時代の諸芸術との関連、オペラ作曲家の双璧とされるヴェルディ、ヴァーグナーを擁したイタリアやドイツ、さらにその他地域との影響関係に立ち入り、このジャンルのオペラ史における意義を問い直す。
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研究成果の概要 |
本研究は、学際的なアプローチを通じて、19世紀の文化史から見たグランド・オペラの影響力の大きさを示した。具体的にはまず、19世紀前半のフランスにおけるその成立の背景を考察し、代表的な作品を分析した上で、それを構成する各要素についても明らかにした。さらに、グランド・オペラのトランスナショナル性、すなわちイタリアやドイツとの相互影響関係(とくにヴェルディやヴァーグナー)、ロシアのバレエやオペラ文化、および日本の能や歌舞伎への影響、オーストラリアでの上演についても考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グランド・オペラの研究は、近年緒についたばかりで、未だフランス・オペラ史の枠組みに留まっている。しかも、日本ではその研究さえほとんど行われて来なかった。それゆえ本研究では、グランド・オペラの成立をめぐる歴史的、社会的背景、その代表的な作品の特徴、他の文化圏との相互影響関係などを考察し、舞台メディアとしての価値を問い直すことで、19世紀前半のコンテクストに留まらない、その本質的な存在意義を明らかにした。
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