研究課題/領域番号 |
20K00224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
田中 順子 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (70299262)
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研究分担者 |
沼田 里衣 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10585350)
三宅 博子 国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (40599437)
田島 明子 湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科作業療法学専攻, 教授 (80550243)
竹内 いつ子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (30760665)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 実験的音楽 / 福祉領域 / 地域 / 音楽活動 / 実験音楽 / コミュニティー音楽活動 |
研究開始時の研究の概要 |
実験的音楽活動の福祉領域における意義を解明するため、①国内外の実験的音楽活動を行っている団体の実態調査、②実験的音楽活動のどのような要素が福祉領域における有効性と関連しているかを検討、③実験的音楽活動の効果をPOMS(標準化された心理テストで一時的な感情の尺度)他で判定、④実験的音楽活動の福祉領域的意義の解明、⑤実験音楽を使用した音楽活動のプログラム開発、等を実施し、国際学術誌で成果発表する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、実験的音楽活動の特性解明、実験的音楽活動の福祉領域的意義、実験的音楽活動のプログラム開発等であった。参加者のインタビュー調査や毎回の映像分析等により研究を進めた。活動内容は自由即興を主とした。その結果、実験的音楽活動は、従来の音楽活動で多用される馴染みの音楽・規律的音楽とは異なり、失敗の回避を可能とし、音楽的素養がない人も誰もが参加できること、音楽自体が非日常的な「異質性」に特徴づけられることが解明された。自由度の高い即興からなる実験的音楽は、自己の解放を可能とし、参加者の肯定的思考・行動変容をもたらした。これは従来の福祉領域の音楽活動では不可能であり、本研究の意義を認める。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音楽の医療福祉的利用では、一般的に近代西洋音楽様式の親しみやすい情動中心の音楽活動が主流であり、論文も多数報告されている。しかし、自由即興やノイズミュージック等の実験的音楽活動は福祉領域での実施も少なく、その効果や意義に関する研究は国際的にも解明されていない。 本研究成果により、実験的音楽活動の有用性は、一般的な音楽活動のように一時的な楽しみの提供にとどまらず、思考・行動変容をも可能にすることが解明された。 このことの学術的意義は高いと考える。またプログラム開発は実験的音楽活動の普及・促進に貢献し、福祉領域における音楽ジャンルの拡大は利用者に益することも大であり、社会的意義も高いと考える。
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