研究課題/領域番号 |
20K00690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
久米 祐介 名城大学, 法学部, 准教授 (40645173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 疑似受動文 / tough構文 / 生成文法 / 言語変化 / 史的統語論 / 中間構文 / 能格構文 / A移動 / 使役交替 / 特徴づけ制約 / Relator / 特徴付け制約 / be受動文 / 通時的発達 / ECM構文 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、英語のtough構文の意味的・統語的特徴を共時的・通時的に観察し、その特異性に生成文法、特に極小主義の理論的枠組みで原理的な説明を与えることを目的とする。さらに、不定詞主語構文、形式主語構文との共時的な派生関係について、意味と統語の両面から検証を行う。さらに、tough構文の通時的な発達と中間構文、疑似受動文、ECM(例外的格標示)構文の発達との相互関係について、それぞれの構文の通時的データを比較し、検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、tough構文と関連構文(中間構文や疑似受動文など)の特徴、すなわち表層の主語が述語内の目的語として解釈される現象について、通時的に調査、分析し、これらの構文の統語的・意味的変化を明らかにしたうえで、生成文法の理論的枠組みで原理的説明を試みた。具体的には、古英語におけるtough構文の派生について、不定詞句内からの名詞句のA移動は理論的に妥当かどうかを検証する前に、まず、同じA移動で派生していると考えられる疑似受動文の通時的発達について調査し、現代英語における疑似受動文の統語的・意味的特徴について経験的証拠に基づく理論的説明を与えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
tough構文や疑似受動文、中間構文などは主に個別の構文として研究されてきたが、本研究ではこれらの構文の統語的、意味的特徴に関連性を見出し、それぞれの構文が英語史においてどのように変化してきたのか、構文横断的に観察、分析を試みた。先行研究では、古英語のtough構文はA移動で派生しており、中英語以降にAバー移動で派生するようになったと主張されているが、その根拠はいまだ明確ではない。本研究では疑似受動文の派生が、A移動から移動を含まないPROの認可に変化する分析を提案した。今後の研究では、このような移動を含まない派生がtough構文にも適用されるのかを検証する。
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