研究課題/領域番号 |
20K00691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
岩田 彩志 関西大学, 文学部, 教授 (50232682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | way構文 / 項構造 / 構文文法 / 語彙・構文アプローチ / force dynamics |
研究開始時の研究の概要 |
これまで本研究者は、way構文のいわゆる「手段」タイプについて通説とは異なる見解に辿り着いている。また結果構文の研究を通じて、forceに基づく分析が様々な項構造現象の分析に有効であることを確信するに至っている。 このような背景から、いわゆる「手段」タイプのway構文に対してforce dynamic分析を応用することが有望であり、さらにこれまでの研究成果を統合していく見通しが出てきた。そこで本研究では、way構文に対するforce dynamic分析がどこまで有効であるか、またforce dynamic分析を用いることによってway構文の特性がどこまで解明できるかを実証的に探っていく。
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研究成果の概要 |
プロトタイプ的なway構文には、3つのタイプがあることが分かった。まずfight/push/force one’s wayは、force dynamic分析がきれいにあてはまる。主語はAgonistとして、行く手を遮る障害物にforceを及ぼして、その物体を取り除く。次にpick/find/feel one’s wayでは、力づくで障害物を取り除いているわけではない。しかし困難さを克服して進む、という点ではやはり「可能化」を表している。最後にwork one’s wayでは、経路上には何ら困難をもたらすものがなく、「可能化」と言えない。「使役」タイプということになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
英語におけるway構文(He fought his way through the crowd)は、非常に特異な現象である。これまではGoldberg (1995)の分析で、この現象の本質はあらかた解明されたとする風潮が強かった。しかし本研究により、way構文にはまだまだ解明されていない特性があることが明らかとなった。 この現象は英語学の世界を離れてはあまり知られていないのだが、今後way構文の本質がさらに明らかになれば、広く、英語学習者全般に対しても、英文法の面白さを実感できる適例となるであろう。
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