研究課題/領域番号 |
20K00994
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
|
研究機関 | 鹿児島県立短期大学 |
研究代表者 |
福田 忠弘 鹿児島県立短期大学, 商経学科 経済専攻, 教授 (50386562)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 南洋漁業 / 原耕 / 戦前期南洋漁業 / 南進論 |
研究開始時の研究の概要 |
戦前の帝国議会ではじめて南洋漁業が取りあげられたのは、1928(昭和3)年の第56回衆議院本会議のことである。それ以降、農林省及び拓務省が中心となり「漁業分野における南進論」とでも呼ぶべき動きが活発化し、日本の政官財の目が南洋漁業に向けられた。こうした「漁業分野における南進論」がどのように形成され、それが当時の国際関係にどのような影響を及ぼしたのかを、当時の外交文書を用いて分析を行うことが目的である。
|
研究成果の概要 |
戦前の帝国議会ではじめて南洋漁業が取り上げられたのは、1928年の第56回衆議院本会議での鹿児島選出の原耕の演説であった。これ以降、農林省および拓務省が中心となり「漁業分野における南進論」とでも呼ぶべき動きが活発化し、日本の政官財の目が南洋漁業に向けられることになった。 外南洋に進出した日本人漁業者は、現地政府と様々な問題を引き起こした。その中でも、日本人漁業者にはじめて死傷者がでた、1937年の蘭印における2件の邦船銃撃事件と、1936年にドボでおきた多数の真珠貝採取業者の拿捕事件について取り上げた。日本人漁業者の活動が、当時の国際関係にどのような影響を与えたのかに焦点をあてた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本料理と言えばダシのうま味であり、ダシを取る際にはカツオ節は欠かせない材料の一つである。カツオ節の原料となるカツオは回遊魚で、どのように資源を確保するのかが問題になるのは、戦前期でも現在でも変わらない。戦前期は、南洋に進出して、南洋でカツオをカツオ節にして日本へ、そしてマグロは缶詰にして欧米各国に輸出することが計画された。しかしこうした「輸出商品型漁業」には多額の資金と労働力が必要である。こうした動きがどのような経緯で生み出され、その結果がどのような結末を引き起こしたのかを明らかにすることは、現在の水産資源確保にも重要な示唆を与えることになる。
|