研究課題/領域番号 |
20K01053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長井 伸仁 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (10322190)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フランス / パリ / 選挙 / 外国人 / 排外主義 / 近代史 / 移民 / ナショナリズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1889年から1902年までにフランス・パリで実施された国政および地方選挙における排外主義の様相を分析し、それを通じて、外国人に対する敵対的な意識やその排斥を求める主張が地域社会のなかでどのように発生するのか、国際的事象に連動した排外主義から日常的な共生をめぐる排外主義への移行がいかに進行するのかを、実証的に示すことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、地域社会における外国人住民の増加と排外主義の高まりが政治においてどのように議論されていたのかを、19・20世紀転換期パリ地域で実施された地方選挙の分析を通じて考察したものである。当時のパリではブーランジスムに代表されるような排外主義的な傾向をもつ政治潮流が一定の勢力を有していたが、それらは国政上の事柄を主張の中心としており外国人の日常的存在を争点にすることはまれであった。このことは政治的な排外主義が社会的次元に根ざすものではなかったことを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フランス近現代史研究では、排外主義の社会的実態については研究の余地が大きく残されている。パリに関しては、もともと選挙の研究が手薄である上に、外国人をめぐる議論と関連づけた分析も少ない。これらの点で本研究は独自性を持つ。また、共生の問題を扱い、それを政治と社会の両面から考察する本研究の問題設定や視角は、社会的にも大きな意義を持つと考えられる。
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