研究課題/領域番号 |
20K01421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05070:新領域法学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 明男 大阪大学, 大学院法学研究科, 教授 (60206787)
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研究分担者 |
菅 真城 大阪大学, アーカイブズ, 教授 (30346465)
安田 理恵 大阪大学, 大学院法学研究科, 招へい研究員 (60742418)
折登 美紀 福岡大学, 法学部, 教授 (80248286)
佐藤 英世 東北学院大学, 法学部, 教授 (90205899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 公文書管理 / 公文書保存 / アーカイブズ / アーキビスト / 専門職 / 内部統制 / デジタル化 / ジェネラリスト / 公務員 / 公的文書の管理 / 公的文書の選別と保存 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、公的文書の管理・保存に係る専門職としてのアーキビストの役割について、アーカイブズと専門職としてのアーキビストの制度が確立している諸外国と比較し、わが国における現状の調査と併せて、ジェネラリストとして定期異動を繰り返すことが通常である文系公務員・職員の中で、どのように専門職としてのアーキビストがその重要な役割を果たし、公的文書の管理・保存プロセスの専門的合理性を確立することができるかを検討する。
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研究実績の概要 |
今年度はもともとの計画の最終年度であり、研究の総括を行うことを予定していたが、新型コロナ感染症の影響が続く中で、海外を含む実地調査及び海外の研究者の招へいが具体化できず、総括を行うことを次年度に延期して、研究代表者と各研究分担者の研究分担に沿って、それぞれの研究に関する調査・資料収集と関連する成果発表を行った。 個別の研究業績としては、行政組織における内部統制の理論的根拠をなす上級行政機関(行政庁)の指揮監督権に関する内閣総理大臣・各省大臣の職務権限の理論的整理、国葬実施に関する法的統制(法律による統制と内部統制、裁判所による統制)の研究を行ったほか、大阪大学アーカイブズの歴史を振り返る中で、国立公文書館の認証アーキビスト制度を構成する大学の専門課程を大阪大学に設置するための科目配置等の環境整備を解説した(以上、研究代表者)。大阪大学の認証アーキビストのための専門課程については、「アーキビスト養成・アーカイブズ学研究コース」の内容紹介をシンポジウムにおいて行った(研究分担者)。ドイツにおける専門職としてのアーキビスト養成の仕組みについては、ドイツにおけるアーキビストの位置づけと求められる能力、アーキビストの公的機関(公文書館・行政機関)における配置について資料調査を継続した。この調査に関連する成果の一部は既に執筆・提出済で、紀要における公表待ちである(研究分担者)。また、専門職が有する専門知を行政決定においてどのように内部化するかについて、医療分野を例に構造分析を行った(研究分担者)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ感染症の感染拡大が続いた影響により、計画で予定した実地調査及び海外の研究者の招へいを実現することができなかったため、研究の総括を行うには至らず、次年度に改めて総括を行う機会を設けることにした。今年度は、研究代表者と研究分担者がそれぞれの研究分担に関する調査・資料収集を行って、関連する研究成果を発表し、次年度に行う研究の総括の準備を行った。
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今後の研究の推進方策 |
共同研究の期間を1年間延長して、研究の総括を行う。2023年11月4日に、大阪大学において国際研究集会を開催し、研究代表者と研究分担者がそれぞれの研究分担に関するまとめの研究報告を行うほか、海外の研究者を招き、それぞれの国における公文書監視法制の現状と課題について報告を行ってもらう。 予定する具体的な報告テーマは、「公文書の管理・保存と内部統制-専門職としてのアーキビストの役割-」(研究代表者)、「地方公共団体における公文書管理に関する実態調査と理論研究(制度の法的基盤、適用範囲)」、「アーキビスト認証制度と大学アーキビスト」、「ドイツにおける連邦公文書館とアーキビスト養成」、「公文書管理における専門知の構造」(以上、研究分担者)、「台湾における公文書管理法制の現状と課題」及び「モンゴルにおける公文書管理法制の現状と課題」(以上、海外の研究者の報告)である。 各報告の内容は公表用に手直しして阪大法学に2回に分けて連載する。
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