研究課題/領域番号 |
20K01500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中野 涼子 金沢大学, 国際学系, 教授 (90781063)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化遺産 / ナショナリズム / アイデンティティ / ソフトパワー / ナラティブ / 東アジア / 歴史認識 / 戦争の記憶 / ユネスコ / 日本外交 / 歴史の記憶 / 世界遺産 / 日本 / 文化外交 / シルクロード / 中国 / 韓国 / 記憶 / 国際政治 / ノスタルジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、文化遺産の形成・推進にかかわる日本の対ユネスコ文化・外交政策と国際秩序の変動との関連性を明らかにすることである。ユネスコを通じた活動において、比較的長期の実績がある日本の文化遺産政策やユネスコへの関与のあり方について、国際社会の変化を踏まえて考察する。これは、文化人類学などによって構成される「遺産学」の知見を国際関係論に取り入れた融合研究として、国際関係論の発展に資するものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本の対ユネスコ文化・外交政策が国際的な力の分布状況の変化や異なる歴史認識を持つ国との社会的関係性に大きく左右されてきた点を明らかにするものである。とくに、他国の歴史認識とは異なる見方に基づく文化遺産をユネスコのような国際機構で推進することには、変動する国際秩序の中で政治指導者がもつ自国の地位認識によるところが大きく、その動的側面を十分に理解する必要性を示した。また、日本の周辺国(中国、韓国)の対ユネスコ文化・外交政策とも対比させ、日本の文化遺産に関する国際的な取り組みの類似点、相違点も明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文化遺産の形成・推進にかかわる日本の対ユネスコ文化・外交政策と国際秩序の変動との関連性を検討する本研究の成果は、文化と政治・外交の密接な関係性について考える重要な機会として、政治学、社会学、文化人類学などの学術研究や文化遺産に関心をもつ国際機関やNGO、一般市民との対話の場面で多くの注目を得ることになった。国際関係論と遺産研究の融合させた形での理論展開と、日本を取りまく東アジアという地域的文脈を十分に踏まえた上での国際政治や外交政策の考察は、今後さらに発展させる可能性があるものとして国際的に高い評価を受けた。
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