研究課題/領域番号 |
20K01746
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山根 明子 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (60580173)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | バリュー株効果 / モメンタム / microcap / ファイナンス / 超小型株 / バリュープレミアム / 株式リターンのクロスセクション / 資産価格 / マイクロキャップ / バリュー・プレミアム / リターン・リバーサル |
研究開始時の研究の概要 |
日本の株式市場では、時価総額の比較的小さい企業が上場している。時価総額の特に小さい上場企業のことを超小型株と呼ぶが、超小型株は企業間でのリターンのばらつきや財務指標のばらつきが大きいことが知られている。本研究では、日本の株式市場特有の現象であると考えられている(1)バリュー株のプレミアムが非常に高いこと、(2)株式リターンの短期のリバーサルが強いこと、の二点について、これらの現象が超小型株の影響によるものなのかどうか、実証分析によって明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、日本の株式市場におけるバリュー株効果とモメンタム効果について企業規模による違いを明らかにし、日本市場特有の現象が生じる原因を検討した。分析の結果、バリュー株効果については、金融危機以降のサブサンプルにおいて企業規模によるリターンの振る舞いの違いが顕著であった。この期間は、日本以外のマーケットでもバリュー株のパフォーマンスが著しく低下しており、企業規模によるリターンの振る舞いの違いには、金融危機以降の構造的な変化が影響していることが予想される。モメンタムについては、超小型株では短期のリバーサルが非常に強く働いていることが示唆される結果となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、株式市場のアノマリーにおける日本市場特有の現象を、企業規模の違いと関連付けることを目的としている。先行研究では、他の先進国マーケットと日本市場の違いとして、バリュー株効果が非常に強いことやモメンタムが存在しないことが報告されている。一方、マーケットの性質として日本市場がユニークな点は、比較的時価総額が低く流動性の低い銘柄も1部市場に上場していたことである。これらを関連付けることにより、日本の株式市場が他のマーケットと同様のメカニズムで価格付けしているのか、それともさらに別の要因があるのかを明らかにすることができる。
|