研究課題/領域番号 |
20K01871
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
團 泰雄 近畿大学, 経営学部, 教授 (60298502)
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研究分担者 |
東郷 寛 近畿大学, 経営学部, 准教授 (10469249)
吉田 忠彦 近畿大学, 経営学部, 教授 (20210700)
中本 龍市 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (80616136)
井上 祐輔 札幌大学, 地域共創学群, 准教授 (90737975)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 人的資源管理 / 非営利組織 / 人材育成 / リテンション / 組織開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、国内の支援型NPOを対象とし、組織の成長と発展に寄与するコアスタッフの育成とリテンション施策が組織成果につながるメカニズムを明らかにすることである。 本研究は、組織における知識と情報の循環の程度、コアスタッフの人材育成やリテンションの状況と現在に至るまでのその過程、組織開発手法の展開の様子などについて、調査対象団体への継続的な質的調査を実施し、そこで得たデータをもとにしたアンケート調査による検証作業を通じて、①支援型NPOにおける組織の縦割り化の問題と人材育成およびリテンションとの関係、②コアスタッフのエンゲージメントと能力開発に対する組織開発手法の効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、わが国の非営利組織、なかでも市民公益活動を支援する中間支援型の特定非営利活動法人(以下、支援型NPO)を対象として、組織の成長と発展に寄与するコア人材の育成およびリテンションのための施策が組織成果につながるメカニズムを明らかにすることである。 本年度はまず、昨年度までの成果を踏まえ、支援型NPOにおける理事会ガバナンスと人的資源管理の関係に関して行った経時的分析について、国際学会(EGOS:ヨーロッパ組織学会)で報告を行い、海外の研究者と有意義な意見交換を行うことができた。 次に、当該年度は前半に新型コロナウィルス感染拡大の影響が持続したことや、活動を再開した調査対象組織が新規事業に注力していたことから、本来実施を予定していたインタビューを十分に行うことができなかった(一部はオンラインで実施することができた)。そこで、インタビューの結果を分析することと並行して、昨年度に引き続き文献研究を中心に新たな理論的枠組みを構築することに注力した。具体的には、非営利組織における人的資源管理に関する研究は、2010年代前半に2つの代表的な非営利組織の人的資源管理モデルが構築された後に実証研究が進むことで蓄積が進んでいったが、一方で体系的な枠組みを意識せずに行われた研究も多くあったために当該研究領域の断片化も進んでいるという状況に関して考察を行った。 特に、2020年代に登場した知見の整理・統合を試みている研究に注目し、そこで明らかになったことを整理した上で、残された課題について検討し、その成果を論文にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は次第に新型コロナウイルス感染症の状況が落ち着いてきたものの、研究対象となる組織がいずれも本格的に活動を再開し、新規事業を立ち上げたことにより多忙になったことから、一部のインタビュー調査は実施できたものの、当初予定していた回数のインタビュー調査を実施することができなかった。ただし、本年度に実施したインタビューで得られた知見を加えた上でこれまでの成果をまとめ、国際学会で報告を行い、そこでのコメントを踏まえた上で、論文を執筆することができた。以上を総合的に勘案して、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は新型コロナウイルス感染拡大への対応が転換し、調査対象組織の新規事業展開も少し落ち着くことが予想されることと、調査対象組織の新規事業の立ち上げがある程度進展したことを踏まえ、今年度十分に実施できなかったインタビュー調査を再開する。その際には、これまでに構築してきた分析枠組みを踏まえることとする。また、国立国会図書館やその他図書館における文献収集も継続して行い、分析枠組みの精緻化を図る。そして、これらの結果をもとに国際学会での報告を行う予定である。
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