研究課題/領域番号 |
20K01910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
伊藤 博之 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (20242969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スリーエム社 / オーガニゼーショナル・ヒストリー / オーガニゼーショナル・ビカミング / 統治 / 3M / ウィリアム・マックナイト / 経営史 / 3M / 組織と歴史 / 解釈学 / 3M社 / 戦略的リーダーシップ / アメリカ企業論 / 組織変動 / 組織の歴史と物語 / オーガにゼーショナル・ビカミング |
研究開始時の研究の概要 |
米国のイノベーション経営で名高い3Mを事例としながら、組織が長期の時間軸でどのようなメカニズムにより変動するのかを、歴史哲学の「歴史や時間」概念とオーガニゼーショナル・ビカミングの理論に依拠しつつ、3Mの全期間のアニュアルレポートとミネソタ歴史協会所蔵の同社の社内資料を分析する。本研究によって、組織概念や組織変動論の再構築を図るとともに、経営学の多くの理論で見本例とされてきた3Mに対して新しい視点を提供することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、米国スリーエム社の歴史資料を分析することで、「オーガニゼーショナル・ヒストリー」の領域の概念である「オーガニゼーショナル・ビカミング」の理論構築を試みることであった。「オーガニゼーショナル・ビカミング」とは、組織は、所与の存在ではなく、組織というリアルな虚構を構築する営みにこそその本質があるという組織観を体現する概念である。本研究の成果としては、そうした組織観からスリーエム社の歴史に関しての製品・事業構成、組織形態、財務の変化、歴代経営者の公式的な経営方針に関する具体的データに基づいて同社の経営の変化を解釈することが可能となったことをあげることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スリーエム社は、学術的にも、社会的にも注目された企業である一方、同社のこれまでの研究では、売上高、利益、負債、資本、事業構成、工場数、子会社数、海外拠点の展開状況などの具体的データを踏まえた議論は例外的であった。その結果、スリーエム社の企業像はステレオタイプ化されがちであった。本研究では、データ分析に依拠して、そうしたスリーエム社の企業像に新解釈を提示し、同時に、歴史的にそのあり方がどのように変化してきたのかを吟味することで、「オーガニゼーショナル・ビカミング」の分析例を提示した。
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