研究課題/領域番号 |
20K02003
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
太宰 潮 福岡大学, 商学部, 教授 (60526391)
|
研究分担者 |
西原 彰宏 亜細亜大学, 経営学部, 准教授 (10634272)
鶴見 裕之 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (70581198)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | サブスクリプション・サービス / プライシング / 顧客満足 / 顧客経験 / オムニチャネル / カスタマー・リレーションシップ・マネジメント / リテンション / サブスクリプション / リレーションシップ / 価格戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は近年隆盛を極めているサブスクリプションを対象に「サブスクリプションにおけ る顧客価値と満足の構造解明」を行う。 本研究では<Ⅰ>サブスクリプションにおける顧客価値と満足の構造は既存の理論とどう異なるのか、<Ⅱ>サブスクリプションは顧客の利益や便益にどれほど寄与しているのか、<Ⅲ>サブスクリプションにおける消費者・顧客との関係性はどのように築かれるべきかという3つのリサーチ・クエスチョン(RQ)に対して、消費者調査に加えて企業の実データの分析とヒアリング、ケース分析によって答えを出す。
|
研究実績の概要 |
本論のリサーチ・クエスチョン(RQ)は、<Ⅰ>サブスクリプション・サービス(本論ではデジタル財を主に対象とする。また以下サブスクリプションと略す)における顧客価値と満足の構造は既存の理論とどう異なるのか、<Ⅱ>サブスクリプションは顧客の利益や便益にどれほど寄与しているのか、<Ⅲ>サブスクリプションにおける消費者・顧客との関係性はどのように築かれるべきか、という3点であった。 Ⅰについては、現在のデジタル財のサブスクリプションの多くにおいて事前のお試し・体験ができる点、さらには当然定額制である点の大きく2つの点を理由として、既存のサービスにおける顧客満足の理論(JCSIモデル)では捉えられないことを整理した。そのうえで、顧客満足を高め、その後の契約継続につなげるためには、既存モデルの知覚価値や知覚品質よりも、サービスの利用の程度を高めることが重要となることを指摘した。 Ⅱについては、サービスが顧客の便益に繋がっているのであれば契約が継続されると考えられるが、契約の継続期間の長短は顧客の満足に大きな影響を及ぼしてはおらず、サービスの現在の利用の程度が強い影響を及ぼしていることを明らかにした。 Ⅲについては、関係構築・継続に強い影響を及ぼし、さらには近年続出している価格改定を行う上でも非常に重要となる、サブスクリプションにおける価格感度を明らかにした。また価格感度が消費財における価格感度と同様に分布を持つことや、Weberの法則のように、比率化した際に消費者の反応に傾向(弱い法則性)が観測できることを明らかにした。そのうえで価格は顧客満足と強い関連が見られず、総じてサブスクリプションにおける価格意識の弱さが確認された。
|