研究課題/領域番号 |
20K02050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
渡辺 岳夫 中央大学, 商学部, 教授 (00294398)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アメーバ経営システム / 努力実感性 / 因果明瞭性 / プレゼンティズム / プレゼンティズム促進要因 / 支援的リーダーシップ / 事故効力感 / 自己効力感 / インタラクション / 集約的効力感 / 生産性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,日本的な組織環境のなかで独自の発展を遂げてきた管理会計システムであるアメーバ経営システムの特性や効果に影響を及ぼす組織要因を特定するとともに,その要因がいかなるメカニズムを経てアメーバ経営システムの諸特性に対するポジティブな認知や効果を抑止(促進)しているのかを,アメーバ経営システムの導入経験のある企業の組織成員を対象として,実証的に明らかにする。
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研究成果の概要 |
アメーバ経営システム(以下,AMS)の効果を促進する要因を究明するために,本研究は,AMSの部門別採算制度上の特性に対する組織成員の認知,すなわち「過去になした努力」が迅速かつ適切に会計情報に反映されているという認知である努力実感性および「これからなす努力」がどのように会計情報に反映されるかという努力と結果の因果関係の認知である因果明瞭性に着目し,それらとAMSの効果の関連を明らかにした。 より具体的には,病気の状態にもかかわらず出社している状態であるプレゼンティズムを努力実感性や因果明瞭性が抑止しうる環境において,AMSは最も効果を発揮することを実証的に解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プレゼンティズムを促進するような組織的要因ができるだけ排除され,かつアメーバのリーダーが部下に対して支援的な姿勢を示すことができている環境が,AMSの会計情報上の特性がその効果を促進するうえで最適であり,AMSを持続可能な形で運用し続けることにつながる可能性を明らかにすることができた。これにより,日本的管理会計システムの導入研究の発展に大きく寄与するとともに,AMSの実務への効果的かつ円滑な導入に寄与し,その一層の普及を促すことになると考えることができる。その意味で本研究は先駆的な研究であり,学術的意義も大きいと言える。
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