研究課題/領域番号 |
20K02348
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
野呂 千鶴子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20453079)
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研究分担者 |
及川 裕子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (90289934)
日比野 直子 三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30340227)
城 仁士 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (40145214)
滝沢 隆 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (60787878)
桑野 美夏子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10736052)
降籏 幹子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (80525139)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | PTG / 壮年期 / 近未来の高齢者生活支援 / 防災・減災力 / 人生設計 / PTG / 防災・減災 / 被災後PTG / 壮年期住民 / 被災という環境移行 / 近未来の高齢者生活支援モデル |
研究開始時の研究の概要 |
被災という環境移行を経験した壮年期層に焦点をあて、被災による人生設計の崩壊とその後の再構築へのプロセスをPTGとして解明し、次の環境移行として壮年期層が経験する高齢期の課題と生活支援について、彼らとともに被災後のPTGのプロセスを活用しながら考え、高齢期の生活支援モデルの提言を行うことを目的とする。 具体的には、①被災体験のある3エリアの壮年期層を対象にアクションリサーチを実施し、②その結果を公衆衛生看護学・災害看護学・生活環境心理学的に分析を行い、③協働実践をもとに壮年期層とともに近未来の高齢者生活支援モデルを提言する。
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研究実績の概要 |
コロナ禍の中での活動が3年目となり、感染状況を見ながら調査活動を行うとともに、本研究におけるPTGの概念整理を行った。 調査活動:生活再建エリア(東日本大震災被災地)では、3年ぶりに現地での調査を再開することができた。震災から12年を経た生活再建の状況について、災害公営住宅の整備や自宅再建が進む中で、発災時の衝撃・喪失感から復旧・復興のプロセスを経ながら新たな町を再生するという分析軸で整理を行った。また、地震・津波・原発災害の被災地である福島県原発周辺地域の医療従事者にも、震災から復興へのプロセスについて調査を行い、この地域の医療従事者のPTGについて考えることができた。 PTGの概念整理:本研究におけるPTGの捉えについて、6回の勉強会を開催し、整理した。その結果PTGを、個人が属する集合体(地区やグループ)の一連の変化(集合流)として捉えることを再確認した。昨年までの調査データ(震災経験エリア・地域完結型エリア)を用いて、集合体に起こったPTG について、集合流の活動構造の変化としてエンゲストロームの「活動理論」に基づき分析を行った。現在、論文投稿に向けた準備を進めている。 さらに、地域に起こった自然災害等の被災からの変化について、集合体のPTGとして捉え、その概念を定義することについては、活動期間を延長し、2023年度にシンポジウムを開催する中で、参加者と議論する予定である。その中で、壮年期住民という集合体のPTG経験値をいかした「近未来の高齢者支援モデル」の検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響を受け、2021年度までは活動が遅れがちであった。 しかし、今年度は、コロナ感染の状況を見ながら、感染対策を取り、東日本大震災被災地において、順調に調査を進めることができた。 さらに、本研究におけるPTGの概念整理についてのスタンスを明確にし、グループダイナミックスの視点からのアプローチであることを確認した。これにより、分析軸が明確になり、成果の公表に向けて進めているところである。 さらに2023年度は活動延長期間として、本研究で得た知見をまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、活動延長期間として、以下の活動を行う。 1 調査活動:新型コロナ感染症の感染症法上の位置づけの変化に伴い、すべての活動エリアでの調査活動を再開し、本研究の目的を達成する。 2 本研究で得た知見をもとに「シンポジウム」を開催し、集合体におけるPTGの概念について、ディスカッションし、整理を行う。 3 成果をまとめるとともに、学会発表・論文投稿を行う。
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