研究課題/領域番号 |
20K02364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
島崎 康弘 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20584270)
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研究分担者 |
齋藤 誠二 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (70452795)
傳法谷 郁乃 神奈川大学, 付置研究所, 研究員 (00782301)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 衣服内換気 / 自然対流 / 温熱快適性 / 伝熱モデル / デジタルファブリケーション / 衣服内気流 / 被服物性 / 動態解析 / 被服設計 / 人体快適性 / 換気 / 伝熱特性 |
研究開始時の研究の概要 |
被服は人体温熱状態や快適性に大きな影響を持つため,人体と衣服また衣服同士の間に生じる特有の衣服(内)気候を把握することが重要である.衣服気候形成に換気機構の影響が大きいとされるが,この微細空間は複雑な熱輸送現象なため形成メカニズムの理解は進んでいない.そこで本研究は,換気を伴う衣服気候形成の物理的な理解・最適化をし,快適性を左右する人体熱収支算出に組み込んで環境-被服-人体系の定量化を行うことで,エビデンスをもって安全・快適な被服設計を可能とする.さらに,環境物理量・人の生理や機能・快適感覚・被服機能などの観点から多角的に機能的な被服の提案を可能とする手法の確立を目指す.
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研究実績の概要 |
被服効果は,快適方程式に拠り,温熱環境六大要素のひとつとして,その温熱快適性創出効果が期待されている.また,その応用としてのクールビズなどに伴う省エネルギーにも注目が集まっている.ヒトは被服することに「衣服(内)気候」と呼ばれる人体と衣服,また衣服と衣服との間に生じる微小な空気層が外環境とは異なる温度・湿度・気流を形成するため,本課題では,この環境-被服-人体系微空間のエネルギー輸送現象を解明・モデル化し,被服デザインに生かすことで換気を活用した快適な環境を実現する被服設計手法の構築を試みた. 2022年度までに,① 人体と被服の相対的な形状による影響評価のため,自然対流を前提とした衣服内気候性状の把握システムを確立し,また熱・湿気伝達特性を無次元式で定式化,② ①より導いた換気を促す被服のプロトタイプを用いて,歩行時の換気効果の実証し,またモーションキャプチャーによる動態解析により換気誘引の差異を発見,③ 衣服内換気および人体温熱快適性を向上させるためのより実用的なプロトタイプ着衣を作成し,サーマルマネキンを用いた実験により着装の最適化,を実施した.2023年度は,これらを基に,④ 衣服内換気量の推定式を立式し,換気量に及ぼす着衣素材特性・ふく射特性や形状などの影響因子について検討を進めた.ヒトを用いた使用感実験により精度検証を行うとともに,数値解析的手法で人体快適感を評価できるように衣服内換気を含めて人体と環境の間の熱授受を含有した人体熱モデルを構築に着手した.また,本課題の最終年度ということもあり,複数の国際的な学術会議にて成果発表を行い,積極的に情報発信も行った.
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