研究課題/領域番号 |
20K02374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
森 紀之 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (90585184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | TRP channel / thermo regulation / menthol / thermoregulation / TRPM8 / Autonomic nerves / Thermo regulation / TRP channels / thermogenesis / food compornent / autonomic nervous system / stress |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、温度受容TRPチャネルを活性化する食品成分の摂取が、体温調節機能の改善、さらに精神性ストレスに対する抵抗力を獲得できるか明らかにすることを目的とする。ヒトにおいて体表温度、血流量、発汗量ならびに自律神経活動の変化について解析し、体温調節機能および精神性ストレスの変化について評価する。さらに作用機序の解析として、実験動物においてエネルギー代謝、体温調節機能、温度受容体の発現量を解析し生理的な変化について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、温度受容TRPチャネルを活性化する食品成分の摂取が体温調節機能や環境ストレスに対する抵抗力に与える影響について検討した。冷温受容体TRPM8を活性化するメントールの4週間の摂取で褐色脂肪組織(BAT)におけるUCP1遺伝子発現量が増加し、体熱産生機能が向上する可能性が示された。また低温環境における体温低下が抑制されることが示され、BATにおけるTRPM8遺伝子発現量も増加していた。記憶機能では新規物体認識能力の向上がみられた。以上の結果から、メントールの長期摂取はが体温調節機能の改善や記憶機能の向上に寄与する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品成分の摂取による温度受容TRPチャネルの活性化の生理的意義の理解につながる基礎的な研究としての側面がある。また応用的側面として、温度変化に対する適応力が低下した現代人にとって、体温調節機能の改善は健康維持に不可欠であるが、メントールなどの食品成分の摂取が体温調節機能を改善することで、季節性の体調不良の緩和が期待され、生活の質(QOL)の向上につながる。また、安全で手軽に摂取できる食品成分を利用することで、薬品に頼らない日常的な健康管理が可能となり、健康増進のための新しいアプローチとして広く普及する可能性がある。
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