研究課題/領域番号 |
20K02470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
井谷 信彦 武庫川女子大学, 教育学部, 准教授 (10508427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | エネルギー / 教育思想 / 演劇教育 / デューイ / フロイト / シュタイナー / バタイユ / 精神分析 / スポーリン / 即興 / インプロゲーム / シアターゲーム / ヴァイオラ・スポーリン / ジョン・デューイ / オープンダイアローグ / 教育 / リフレクション / 演劇 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、教育者の即興の技量(tact:機知・機転)の育成のために取り組まれる省察(reflection:体験の振り返り)の手法の開発の一環として、即興という現象の特質にかなった、省察を深めるために有効な指針を開発することにある。特に、即興演劇の理論・実演において重視される「エネルギー」(energy)という概念が、教育者の省察を深めるための指針として果たす役割を明らかにしようとする点に、本研究の独自性がある。教育者の即興の技量を主題とするワークショップ(体験型研修)の受講者による省察を分析することで、エネルギー概念を指針とする省察の有効性と限界を検証することが本研究の課題である。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は、①日常の教育言説や、②哲学・教育思想、③演劇教育理論などに見られるエネルギー概念の意味と射程を明らかにすることで、この概念を指針とする省察の手法をデザインするための礎石を築いた点にある。主な調査対象は、①教育相談や学習支援などに関わる教育言説、②デューイ、フロイト、シュタイナー、バタイユらの哲学・教育思想、③スポーリンの演劇教育理論などである。この成果は『教育学研究』第88巻をはじめ複数の学術誌にて公開されている。なお3年間続いたコロナ禍の影響により、当初予定されていたワークショップ実践にもとづく省察手法の開発は、残念ながら実施を断念せざるをえなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は次の3つに大別される。①日常の教育言説におけるこの概念の意味と射程を明らかにしたこと。②自然科学と哲学、心理学、教育学のあいだのエネルギー概念の結節点を明らかにしたこと。③演劇教育の実践/理論におけるこの概念の意味と射程を明らかにしたこと。またこれらの成果の社会的意義は、自然科学や、哲学・教育思想、演劇教育理論などに見られるエネルギーという言葉の語義と用例を検証することによって、現在日常の教育言説のなかでもちいられているエネルギー概念の意味と射程を問い改めることで、この概念を指針とする省察の手法をデザインするための礎石を築いた点にある。
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