研究課題/領域番号 |
20K02699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 信州大学 (2021-2023) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
中田 麗子 信州大学, 教育学部, 研究員 (40532073)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 保育・幼児教育(ECEC) / 保育者養成 / 北欧 / ノルウェー / スウェーデン / 保育・幼児教育(ECEC) / 専門性の開発 / 専門職養成 / 養成教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、保育・幼児教育(ECEC)政策におけるグローバルな影響関係が深まる中で、北欧諸国がECECに従事する専門職(保育士や教員)の養成・研修をどのように改革してきたかを明らかにすることである。スウェーデンとノルウェーを取り上げ、政策文書の分析と、政策関係者・教員養成大学・ECEC専門職へのインタビューを実施・分析し、90年代以降の改革と、その過程における論点を明らかにする。その際、「就学準備型」に対して「ホリスティック型」といわれてきた北欧諸国のECECが、学校的アプローチを導入する「学校化」の流れや新自由主義的政策に対してどのように対峙し、専門職教育に反映させてきたのかに注目する。
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研究成果の概要 |
本研究は、保育・幼児教育(以下、保育)の世界的な潮流の中で、保育および保育者養成がどのように改革されてきたかを、北欧を事例に明らかにすることを試みた。近年、各国は保育政策を重視し様々な改革を行っているが、保育が「学校化」されたり、「質とハイリターン」といった経済的なロジックで捉えられていることに批判や懸念もある。従来、子どもや発達をホリスティックに捉えるソーシャルペダゴジーの伝統がある北欧も、世界的な潮流の影響を受けている。この影響に対して、ノルウェーとスウェーデンの保育・保育者養成改革がどのように応答し、制度や政策に反映してきたのかを明らかにすることを試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで我が国では、北欧の保育についてスウェーデンを中心に研究・紹介されてきたが、本研究では調査対象にノルウェーを加えることで、北欧の保育についての理解の多層化に寄与した。特に、「学校化」の潮流に関連して、両国では保育における「遊び」と「学び」の位置づけが異なることが明らかになった。また、ノルウェーでは、標準化されたプログラムやアセスメントが浸透し、保育教員の専門性が問われる状況にあるが、批判的視点を提供しうる新たな方法論を探究する動きも見られる。このことは、我が国の保育者養成・保育研究にも示唆を与えてくれる。
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