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能の学習が呼び起こす身体感覚が児童の感性に与える影響―歌声と脳賦活に着目して―

研究課題

研究課題/領域番号 20K02746
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関鎌倉女子大学

研究代表者

田村 にしき  鎌倉女子大学, 児童学部, 准教授 (50613494)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード能の学習プログラム / 謡 / 音声分析 / fNIRS / 日本の伝統音楽 / 音楽教育学 / 音楽科教育 / 能
研究開始時の研究の概要

本研究課題の目的は、能楽を小学校で導入する際の、効果的な教授方法を確立することである。
筆者はこれまで日本の伝統音楽の指導方法に関する研究を継続してきたが、日本の伝統音楽独自の身体の使い方、発声、息遣いが、児童の歌声や感性に与える影響は未解明である。そこで、小学校第4学年児童に1年間、能の検証授業と授業外における能の謡(うたい)の稽古を継続的に実施し、児童が能の謡を歌う声と身体感覚の変化と、能の謡の聴取時と歌唱時における脳血流量の変化を明らかにする。この結果に基づいて、日本の伝統音楽が児童の身体や感性に与える影響を科学的に検証し、児童の感受の仕方や身体感覚に合った教材開発や指導に繋げる。

研究成果の概要

「能の学習プログラム」の教育効果について、①児童の歌声の音声分析では《高砂》の待謡で、能の発声や節回しの特徴がでている3箇所の詞章部分について、授業後通算3回の歌声の変化と講師の歌声の解析結果を比較した。その結果、学習を積み重ねるごとに講師のうたい方の波形の特徴に近づき、響きのある豊かな声に変化したことが確認できた。②fNIRSを用いた謡の聴取時と歌唱時における前頭葉の16チャンネルの脳活動の変化に関する検証では、聴取時は酸素化ヘモグロビンの値が全体的に低下し、脳血流量の低下がみられた。歌唱時は酸素化ヘモグロビンの値が全体的にプラスになり、特に前頭葉の前頭極で賦活がみられる傾向があった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

①能の学習プログラムの長期的な実践により、音楽科教育で重視されている伝統的な歌唱の呼吸法と発声法の基礎を学ぶことができ、小学校低学年から、多様な歌や朗読の声を豊かにすることができる。
②学校教育で重視されている日本の伝統的な歌唱の学習効果を、音声学的評価、脳神経学的所見により客観的に解明することができる。このことにより、科学的な研究成果の少ない音楽科教育の教育効果、特に日本の伝統音楽の教育効果を検証する上でのモデルケースの1つとなる。

報告書

(5件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] fNIRSを用いた謡の聴取時における大脳皮質前頭前野の酸素化ヘモグロビン濃度長変化の検証―小学校4年生を対象に―2023

    • 著者名/発表者名
      田村 にしき
    • 雑誌名

      学校音楽教育実践論集

      巻: 第6号 ページ: 18-19

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] fNIRSを用いた謡の歌唱時における大脳皮質前頭前野の酸素化ヘ モグロビン濃度長変化の検証―小学校4年生を対象に―(ポスターセッション)2023

    • 著者名/発表者名
      田村にしき、大山哲司、川口文男
    • 学会等名
      日本音楽知覚認知学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] fNIRSを用いた謡の聴取時における大脳皮質前頭前野の酸素化ヘモグロビン濃度長変化の検証―小学校4年生を対象に―2022

    • 著者名/発表者名
      田村 にしき
    • 学会等名
      日本学校音楽教育実践学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] fNIRS解析におけるGLM手法の有効性評価2022

    • 著者名/発表者名
      大山哲司、田村にしき、川口文男
    • 学会等名
      第24回 日本ヒト脳機能マッピング学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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