研究課題/領域番号 |
20K02755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
角間 陽子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (70342045)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 家庭科教育 / 生活の支援や協働 / 生活資源 / 生活の行為・活動 / 高齢者 / 生活の総合的な理解 / 生活資源の社会的活用 / 他者の生活支援 / 生活課題の解決 / 生活支援力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、他者との協働や生活の外部との連携を前提とすることにより、家庭科の問題解決学習において、生活構造を総合的に捉える能力を涵養する。また、他者の生活支援という視点を導入することによって、生活体験や生活の営みに係る活動を担う機会の少ない生徒が生活の知識やスキルを学ぶ必然性を高め、それらを社会的に活用できる力、すなわち生活支援力を育成する家庭科の教育プログラムについて検討するものである。
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研究実績の概要 |
試案として開発した学習プログラムの効果を明らかにするための調査を取りまとめたところ、第一に生活を営むにあたって必要な行為・活動が生活の外部ならびに他者や地域と関わっていることに対する視座が得られていた。第二に生活を営むための資源や能力、衣食住、心身の健康や人間関係、周囲・社会等の具体的な要素が生活の満足や充実、生活の質につながると考えられていた。しかし、家庭科教育実践の専門的立場からの見解と比較すると、経済、教育、多様性、環境、社会貢献、人権等の要素についての言及はされていなかった。また「支援する他者やその生活については、学校種別により段階的に理解を深めていくのが効果的である」との指摘を踏まえ、高齢者など地域の人々と協働する内容が新たに設けられた中学校技術・家庭<家庭分野>に焦点化し、教育現場での導入を目指した学習指導のあり方を検討した。そこで着目したのが「生活支援コーディネーター(地域支えあい推進員)」、特に「高齢者に係る地域アセスメントとしての手法(社会資源や地域の生活支援ニーズの把握)」である。先行研究では中学生は単身高齢者の不安や孤立を予防する制度化された生活支援の認知度が低いこと、高齢者の認知機能や生活機能の低下をイメージし難いこと、高齢者を支援する社会資源に関心を向けられる交流内容を明らかにする必要があること等の課題が挙げられていた。そこで①地域の社会資源の把握、②高齢者の生活ニーズへの気づきの視点から教科書の内容を整理し分析したところ、①は場所や人、活動ならびにそれらの把握につながる問いが、②は防災や安全、暮らしやすい地域等を考えるにあたり、高齢者をはじめ幼児を育てる家庭や外国籍の人等の生活ニーズへの気づきを促す問いが記載されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題は初年度から三年余、新型コロナウイルス感染症の拡大ならびにその防止のための施策が講じられ、制約が設けられてきたことから様々な影響を受けてきた。そのような状況が続いているなかでは、直接的体験を取り入れての研究的教育実践の実施は控えざるを得なかった。そのため現在までの進捗状況としては、これまで開発してきた学習プログラムのさらなる改善や、その有効性を高めるための文献研究による検討が中心となっていたことによる。
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今後の研究の推進方策 |
生活の行為・活動を分析するとともに、必要となる生活資源を認識することで、新たな生活資源を創出することも視野に入れて課題を解決していく力としての「生活支援力」を育成する家庭科の学習指導について提案する。 具体的には支援する他者としてまずは高齢者に焦点化し、中学校段階での設定することとして、生活の困難やニーズへの気づきと、それらに対して支援する意識を涵養する。そのために、生活の具体的な場面における生活の行為・活動を可視化しつつシミュレーションすることで生活の営みに対する理解を深めること、これまで様々に整えられてきた生活資源について、生活の内部だけでなく外部に視野を広げながら認識すること、学習者自身の知識や技能を社会的に活用して新たな生活資源の創出を構想できることを含む内容としたい。加えて先行研究より得られた知見を踏まえ、学習プログラムには高齢者疑似体験を効果的に組み入れていくことを想定している。
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