研究課題/領域番号 |
20K02904
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
辻山 洋介 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10637440)
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研究分担者 |
榎本 哲士 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (60758811)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 問題設定 / 議論 / argumentation / 証明活動 / proof / proving / 学習過程 / 数学教育 / 議論(argumentation) |
研究開始時の研究の概要 |
児童・生徒が自立的・協働的に証明問題の発見・解決に取り組む活動の重要性が指摘されているが,その活動を学校数学の学習場面で実現する具体的な方法は明らかではない。そこで,本研究は,「問題設定」の文脈に証明活動を位置付けた上で,「議論」において児童・生徒が蓋然的な論を自立的に立てる局面と,多様な論を協働的に分析する局面に焦点を当てた学習過程を構築する。そして,学習過程を小学校及び中学校の題材に即して具体化して実践し,その結果を分析することによって,学習過程の有効性を検証する。 学習過程の立案/調査の計画・実施/調査の分析/学習過程の再検討のサイクルを繰り返すことによって研究を進める。
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研究実績の概要 |
2022年度は,まず,2021年度に実施した予備調査2の分析を行った。(その結果は「科学教育研究」誌に掲載された。)その上で,その結果に関連する先行研究の知見をもとに学習過程を改良し,次の形で一旦確定した。活動1(証明):出発点の命題が「真であること」を証明する,活動2(問題の設定):出発点の命題の属性を挙げ,属性の一部に着目してWhat-If-Notを問い,問題を設定する,活動3(問題の解決):出発点の命題と設定した問題とを比較しながら,出発点の命題の証明を活用して,設定した問題を解決する,活動4(理由の把握):出発点の命題と設定した問題とを比較しながら,出発点の命題の証明を活用して,出発点の命題が「なぜ真であるのか」を把握する。 以上の予備調査と学習過程に関する考察が,日本科学教育学会の年会において課題研究として採択され,指定討論を含む5件の学会発表を行った。発表時の議論やその後の検討をもとに,公立中学校での一斉授業を対象として本調査1と2を計画・実施した。 当初の計画では,本調査2は公立中学校ではなく公立小学校で行う予定であったが,研究協力者兼授業者の所属先変更に伴い,公立小学校での本調査を断念し,その代わりに,公立中学校で2種類の異なる方向性で具体化を行うことにより,考察の幅を広げることにした。 また,当初の計画では,2022年度に本調査1の計画・実施・分析を行い,2023年度に本調査2の計画・実施・分析を行う予定であったが,研究協力者兼授業者の所属先の事情を踏まえ,2022年度中に本調査1と2の計画・実施を行い,分析を2023年度に行うことに計画を変更した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020・21年度から引き続き,オンライン環境の整備および共通文献の共有により,研究協力者との研究打ち合わせはリモートで実施することができた。研究実績の概要に記載した通り,当初の計画から,2022年度中に本調査1と2の計画・実施を行い,分析を2023年度に行う形に変更したが,2023年度は分析に集中することで対応可能である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,2022年度に計画・実施した本調査1と2を分析する。そして,その分析をもとに,学習過程の有効性を検証する。研究実績の概要に記載した通り,当初の計画では公立中学校ではなく公立小学校で行う予定であった本調査2を,公立中学校で行うことになったが,公立中学校で2種類の異なる方向性で具体化を行うことにより,考察の幅を広げることにした(枠組み準拠型と枠組み拡張型)。公立小学校で行った予備調査2を再分析することを合わせて,研究成果の質や意義を担保する。
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