研究課題/領域番号 |
20K03007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
成田 奈緒子 文教大学, 教育学部, 教授 (40306189)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム / レジリエンス / 半球優位性 / 教育的介入支援 / 脳機能 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症スペクトラム児者においてよくみられる対人関係や社会活動の苦手さの原因は、脳の働き方の違い、特に脳の興奮が特に左の前頭葉で収まりにくくなることにあるという仮説を立て、研究を続けている。本研究課題ではその仮説をもとに、脳波を測定しながら前頭葉のトレーニングを行うことで、自分の脳機能を自分でコントロールできるようになり、対人関係の苦手さやストレス耐性が改善されることを証明したい。
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研究成果の概要 |
自閉症スペクトラム児者においてよくみられる対人関係や社会活動の苦手さの原因は、脳の働き方の違い、特に脳の興奮が特に左の前頭葉で収まりにくくなることにあるという仮説を立て、脳波を測定しながら前頭葉のトレーニング、教育的介入を繰り返すことで、自分の脳機能を自分でコントロールできるようになり、対人関係の苦手さやストレス耐性が改善されることを目的とした。 11名のASD者と11名の定型発達(TD)者で検討した結果、S-H式レジリエンス検査質問紙で測定したレジリエンス合計点カテゴリ得点、及び正答率・判断速度のASDに特異的な改善がみられ、自己認知のみならず脳機能改善にも効果があったことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的はASD当事者が専門家による介入・支援を受けながら認知課題トレーニングを継続することで、自律的な脳機能制御とレジリエンスや自己肯定感、自律神経機能などを含めた「二次障害の発症につながりにくい」心身機能への変容を促すことである。多くのASD研究はその脳機能障害のTD者との差異の比較にとどまり、それを変容させる手法にまで言及しているものは少ない。また、本研究の仮説が証明され、有効な対処方法として確立されるならば、ASDに対する向精神薬などの使用量を減少させることができるだけでなく、ASD者が学校・社会などで本来の能力を発揮できる機会を増やすことができると考える。
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