研究課題/領域番号 |
20K03072
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 江戸川大学 |
研究代表者 |
玉田 和恵 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 教授 (20299902)
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研究分担者 |
松尾 由美 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 講師 (50711628)
松田 稔樹 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (60173845)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 情報モラル / 3種の知識 / 問題解決の縦糸・横糸モデル / 指導法開発 / 発達段階 / 教員研修 / 問題解決力 / 縦糸・横糸モデル / ゲーミング教材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,発達段階に応じた系統的な情報モラル教育指導法を開発する.特に,小学校段階では道徳教育との連携を図るために,日常モラルと 共通の枠組みで扱える指導法が,中学校段階以降は問題解決の枠組みの中でトレードオフ問題として捉えさせる指導法が必要だと考える.本研究は,本グループが開発した「3種の知識」による指導法と「縦糸・横糸モデル」に基づく指導法を統合してそれらを系統的に指導するカリキュラムを構成する.また,それらの指導法を実践的に検証し,かつ,教師教育に 結びつけるために,e-learning型のゲーミング教材を開発する.
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研究実績の概要 |
本研究では、初等中等教育において発達段階に応じた情報モラル問題解決力を育成するための指導法及び普及のためのゲーミング教材を開発することを目的としている。人としてのモラルを育てながら情報技術の適切な知識を涵養し,問題解決力を育成する目的で開発した「3種の知識による情報モラル指導法(玉田2004)」と「問題解決の縦糸横糸モデル(松田2015)」を活用する.現在,子どもたちはSNS上でのコミュニケーショントラブルや,ゲームやネットへの依存,ネット上の情報に囲い込まれるフィルターバブルの問題に巻き込まれ翻弄されている.これらの課題に対応するためには,問題に直面した際に適切な判断ができる情報モラル問題解決力を育成する必要があるため,初等中等教育での指導用及びカリキュラム開発及び,指導を普及するためのゲーミング教材を開発した. 昨年度までに開発した指導法を基に、発達段階ごとに特に重視すべき内容を明確化するとともに、地域や機器活用など児童・生徒の状況に応じた題材を検討する。教材の内容や構成方法を検討し、モデル化した。静止画、動画、バーチャルリアリティによるシミュレーションなどの技法を用いた事例教材を試作・実装し、より理解を促進する視覚化の手法を検討し、評価・改善を行った。実際に小学生・中学生を対象とした実践を行い、児童・生徒がどのような反応をするかを、どのような効果があるかを質問紙・観察・インタビューなどを通じて検討し、評価・改善し、各自治体(東京都、千葉県、熊本県、福岡県、桑名市、仙台市)の教育委員会と連携して、広く実践を行い、教材の効果を検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度までに開発した指導法を基に、発達段階ごとに特に重視すべき内容を明確化するとともに、地域や機器活用など児童・生徒の状況に応じた題材を検討している。教材の内容や構成方法を検討し、モデル化して、静止画、動画、バーチャルリアリティによるシミュレーションなどの技法を用いた事例教材を試作・実装している。実際に小学生・中学生を対象とした実践を行い、児童・生徒がどのような反応をするかを、どのような効果があるかを質問紙・観察・インタビューなどを通じて検討しているため、概ね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
道徳が教科化されたため授業の効果としての評価を行わなければならない。そのため、道徳性、特に情報モラル問題解決力をどのように評価するか、評価の方法を検討する。 情報モラル問題解決力をどう評価するか、「学びに向かう力・人間性の涵養」「生きて働く知識・技能の習得」「思考力・判断力・表現力等の育成」の視点から、修得度を評価するための方法を検討し、ルーブリックを開発する。 東京都教育委員会、千葉県教育委員会と連携して、本指導法・教材を活用して授業実践を行い、児童・生徒の情報モラル問題解決力修得度を評価する。また、その評価が妥当か否かを現職教員と協力しながら検討し、評価・改善し、情報モラル問題解決力育成に関する評価方法を確立する予定である。
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