研究課題/領域番号 |
20K03146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小形 真平 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (10589279)
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研究分担者 |
香山 瑞恵 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (70233989)
岡野 浩三 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (70252632)
槇原 絵里奈 同志社大学, 理工学部, 助教 (90822875)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ソフトウェア工学教育 / モデリング / 教育支援 / ステートマシン図 / 誤り検出 / 静的解析 / 動的解析 / モデル検査 / 躓き検出 / 差分解析 / ログ解析 / 視線情報 / モデリング教育 / UML / 状態遷移図 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,状態遷移モデリングの教育において,妥当なモデルを導けずに躓いている学習者に,その対処方法がわかるようフィードバックを自動生成する方法を確立する.そのために次の課題を達成する.(1)学習者の躓きを自動検出するために,モデルの編集ログを記録して分析する方法を確立し,学習者の躓いている状態を的確に指摘できることを実証する.(2)モデルの誤りを特定するために,答案と解答例・課題文を比較する方法を確立し,作業時間と誤り指摘精度が総合的に従来に比べ有効であることを実証する.(3)フィードバックの自動生成・提示方法を確立し,モデリング課題の特徴ごとにフィードバックが有効に機能する条件を調査する.
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研究成果の概要 |
本研究は,状態遷移モデリングの学習で躓いている学習者を支援する手法の確立を目的とする.(1)学習者の躓きを自動検出するために,モデルの編集ログを分析する手法を実現した.そして,編集回数や編集時間,視線情報に基づき高精度に学習者の躓き箇所を特定できる見込みを示した.(2)モデルの誤りやモデルが満たさない要求を自動特定するために,状態遷移シミュレータやモデル検査により正答例・課題文と答案間の差異を解析する手法を実現した.本手法は(3)フィードバックの自動生成支援を含む.そして,本手法が誤りや満たさない要求を高精度で指摘できる見込みを示した.これらの成果は国内外の学会等で発表し,論文賞も受賞した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の情報科目の必修化などに見られるように,社会問題を発見・解決するために情報技術は誰もが身につけるべき基礎技術となりつつある.ソフトウェアモデリングは,対象世界を抽象的かつ論理的に捉える技術の一つであり,社会的な問題を表現・整理できる技術になりうるが,未だ情報の専門領域にある技術であり,その技術を広めるには,教育人材や支援が不足している.本研究の成果は,状態遷移モデリングにおける基礎的な学習方法,これに基づく学習者の状態や答案の機械的な確認,その結果による教育支援に関する提案や知見である.これらは,学術的に例を見ず,また,将来的に教育コストを抑制する上で社会的な意義もあると期待される.
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