研究課題/領域番号 |
20K03513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東谷 章弘 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (60723385)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 格子多面体 / 組合せ的変異 / 格子凸多面体 / グラスマン多様体のトーリック退化 / エルハート多項式 / トーリック多様体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、新概念である「組合せ的変異」を用いた格子凸多面体の理論の構築である。具体的には、「格子凸多面体の組合せ的変異に関する不変量の開発」および「組合せ的変異を用いた格子凸多面体の分類およびエルハート多項式の研究」に取り組む。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、新概念である「組合せ的変異」を用いた格子多面体の理論の構築である。具体的には、「課題1:格子多面体の組合せ的変異に関する不変量の開発」「課題2:組合せ的変異を用いた格子多面体論の構築」の2つに取り組む。 当該年度において、格子多面体論における中心の1つである“Ehrhart多項式”の理論と、超平面配置の理論における重要な不変量である“特性多項式”の理論が関係することに起因して、超平面配置の特性準多項式(特性多項式をある意味で精密化したもの)の周期崩壊に関して、中心的ではない超平面配置についてはどのような周期崩壊も起こりうる、ということを、Ehrhart理論を用いて証明した。これは、格子多面体論と超平面配置の理論の新たな結びつきを示唆するものであり、今後の研究の新たな展開も期待される研究成果となった。当該研究成果は、Tan Nhat Tran氏と吉永正彦氏との共著論文として、国際学術雑誌に掲載済みである。 他にも、グラフのある種の変異同値が、非可換代数幾何学的に重要な対象である「歪多項式環」のある種の圏同値と対応する、という研究成果も得ている。当該研究成果は、上山健太氏との共著論文として、国際学術雑誌に掲載済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の通り、格子多面体論と超平面配置の理論の融合や、グラフの変異と非可換代数幾何学の新たな接点を創出するなど、新たな研究の方向性を見出すことに成功している。これは、当初計画していた研究課題とは異なる方向性ではあるものの、予想していた研究成果以上のものが見いだせる可能性も秘めており、研究は順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、当該年度で発見した新たな研究の可能性も模索していきながら、当初計画していた研究計画の遂行も併せて行う。特に、高次元版の組合せ的変異不変量の開発により尽力していきたいと考えている。
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